プロバスケ 湘南ユナイテッドBC 「個の実力アップ図る」 堀田ヘッドコーチに聞く 藤沢市

来季の目標を語る堀田ヘッドコーチ

藤沢・茅ヶ崎・寒川の2市1町を拠点に活動するプロバスケットボール男子「湘南ユナイテッドBC」の2023-24シーズンが先月21日に閉幕した。B3リーグ参入2年目にしてプレーオフ進出を果たした今季の振り返りやチーム状況、来シーズンへの抱負などを堀田剛司ヘッドコーチにインタビューした。

「今季は開幕から6連敗を喫し、出だしに失敗した。だが、チームがやろうとしたバスケができた中での負けだったので、手応えはあった」と打ち明ける。

潮目が変わったのは昨年12月。身長206cmの外国籍選手や日本人選手ら計4人を1月にかけて補強したことが奏功した。「チームが取り組んできた攻守それぞれの戦術を継続し、途中加入の選手もそれに対応した。また、1試合での失点を70点台に抑える。これをしっかりと守ることができ、勝ちにつながった」

シーズン後半は6連勝を2度達成するなど「倍返し」の快進撃を見せた。通算成績27勝25敗。18クラブ中8位に入り込み、今季の目標に掲げたプレーオフ出場を決めた。参入1年目の22-23シーズンでの15勝37敗、13位(16クラブ中)からの躍進だ。

チームが成長

「長丁場に浮き沈みはあるもの」と踏まえて戦ったレギュラーシーズン。選手にとって辛いときや落ち込むこともある。「沈みそうになったときに選手同士が進んで声を掛け合い、課題を解決できるようになった。コートの内外でチームがひとつになれたことは大きい」と成長を実感している様子だ。

また、コーチとして「選手全員を試合に出場させたい一方で、勝ち負けが関わるからには厳しい選択をしなければならない」とも語る。「それでも腐る選手は一人もいなかった。自分が試合に出られなくてもチームの勝利が大事。そういう犠牲心を持ってワンシーズンを戦ってくれた」と選手たちを称えた。

今季同リーグ首位に立った福井ブローウィンズとのプレーオフ(3試合で2勝したチームが勝ち進むトーナメント戦)は2連敗に終わったものの「戦術で敗れていない」と分析。「1対1で制する場面での個々の力の差を実感して課題が見えた。この足りない部分や各ポジションの補強をしっかりやらねば」と表情を引き締める。

来季4強へ

次を見据えて「個の力を伸ばしていく。補強と外国人選手のプレーの質を上げることも必要。これらを着実に遂行すれば今季よりも良い結果を残せると思う。目標はベスト4以上」と意気込む。

今季は勝つたびに観客が増えたという。「選手のパフォーマンスやモチベーションもさらに高まる。友だちを誘ってぜひ観戦に来てほしい。オフ期間には地域のイベントなどに選手が参加して交流も図る。引き続き応援をお願いします」

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