福島県、浪江の防災計画支援 双葉郡で初、地図使い対策考える

災害図上訓練に取り組む地域住民たち

 県は11日、双葉郡で初めての地区防災計画支援として、浪江町の樋渡・牛渡行政区で、地図を使って災害対策を考える「災害図上訓練」を行った。東京電力福島第1原発事故に伴う全町避難を経て新しい移住者が地域に加わる中、地域住民の共助促進、防災・減災活動の活発化を図った。

 住民ら約30人が参加した。牛渡地区に移住した防災士で、県地域防災サポーターの葛西優香さんが進行役を務めた。同サポーターの活動は県内初。

 訓練では、近所同士のグループに分かれ、浸水しそうな地域や支援が必要な人の家、避難所、避難経路などを地図上に落とし込んだ。台風や地震、原子力災害が発生したとの想定での避難の在り方も考えた。行政区は訓練を踏まえ、本年度にも防災計画を策定する考えだ。

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