オーストラリア政府、インフレ抑制の目標達成時期繰り上げ

[シドニー 12日 ロイター] - オーストラリア政府は12日に発表した最新の経済見通しで、消費者物価指数(CPI)の前年比上昇率が今年末までにオーストラリア準備銀行(中央銀行)が目標とする2─3%の範囲内まで鈍化するとの見通しを示した。

昨年12月に発表した見通しでは、中銀の目標に収まる時期を2025年半ばと見込んでいたが、達成時期の予想を繰り上げた。

一方、中銀のエコノミストチームはCPIの上昇率が年内いっぱい目標を上回ると見込んでいる。

政府が今回示した2024/24年度の国内総生産(GDP)成長率の予想は2.0%で、12月の見通しの2.25%から下方修正された。25/26年度の予想も2.5%から2.25%に引き下げた。世界的に経済の見通しが不透明となっていることや、やや軟化しながらも高止まりするインフレ、高い金利水準などが景気の足を引っ張っていると説明した。

チャルマーズ財務相は14日公表予定の予算案について、高止まりするインフレの抑制を最優先課題に据える方針だと述べた。

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