「宮廷の諍い女」で悪役宦官の名前は「海」ばかり、原作者のリベンジか

中華圏で大ブームを巻き起こし、今も根強い人気を保っている中国時代劇ドラマ「宮廷の諍(いさか)い女(原題:甄嬛伝)」の劇中で、悪役の宦官がいずれも名前に「海」がつくことの理由が、このほど中国のSNS・微博(ウェイボー)上で話題になった。

スン・リー(孫儷)が主演し、清・雍正帝の後宮を舞台に権力争いを描く「宮廷の諍い女」は、2012年に大ヒットした後、現在も旧正月期間には全話配信が恒例になっているなど人気の高い作品。このドラマの中では、ヒロインに最初に仕えた宦官「康祿海」や皇后の腹心「江福海」など、名前にいずれも「海」がつく宦官が登場している。

これら宦官には悪役という共通点があるが、このほどウェイボーでその謎について記した投稿が話題に。ドラマの原作小説を書いた小説家・流瀲紫(リウリエンズー)が、過去にひどい目に遭わされた元恋人の名前に「海」の字があるため、小説の中で憂さ晴らしをしているというものだった。

この投稿が注目を集め、「最高のリベンジ」「その元カレ本人は気付いているだろうか?」「恐らく悪役宦官たちの名前には元カレのフルネームが潜んでいる」「“甄学”は本当に奥が深い」などといった書き込みが見られる。

なお、ネットユーザーの間からは、「海」には「陸地以外の海水に満たされた場所」という本来の意味を含めた八つの意味があり、胸の内を示す「心海」のように「深く底が見えない」という意味で、悪役宦官たちの名前に使用され、奥深い陰謀を示すのではないかとの意見も見られる。(Mathilda)

© 株式会社 Record China