“エ軍元エース”が31歳で引退 大谷翔平と共闘も…決断の背景「球が速くなかった」

エンゼルス在籍時のディラン・バンディ【写真:Getty Images】

バンディが引退したことを米放送局に明かした

オリオールズ、エンゼルスなどでプレーしたディラン・バンディ投手が、引退したことを米メディアに明かした。2020年からは2年間エンゼルスで大谷翔平投手(現ドジャース)とともにプレーしていたが、31歳にして区切りを付けることになった。

オリオールズの地元放送局「MASN」の取材に対し、バンディは引退したことを明かした。2011年のMLBドラフトではオリオールズから1巡目(全体4位)で指名され、高卒で入団。ドラフトから約1年後に19歳でメジャーデビューするなど才能は高く評価されており、2016年には10勝、2017年に13勝をマークしていた。2019年オフにはエンゼルスにトレードで移籍。短縮シーズンとなった翌2020年には11試合で6勝を挙げ、サイ・ヤング賞投票では9位に入っていた。

2021年は2勝9敗、防御率6.06と苦戦し、オフにはFAに。2022年にはツインズで29試合に先発し8勝8敗、防御率4.89の成績を残したが、昨年7月末にリリースされていた。

同局の取材のなかで、引退を決断した理由については、球速の衰えを一因に挙げた。2016年には94.4マイル(約151.9キロ)だったフォーシームの平均球速は、2022年には89マイル(約143.2キロ)に低下。「速球を投げようとしたんだけど、全く速くなかったんだ(笑)。去年3Aで投げてたときでさえ、肩、肘、全ての調子が悪くて、140キロ程度に留まっていた」と明かした。

2013年にはトミー・ジョン手術をうけるなど、度重なる怪我と戦ってきたキャリアでもあった。まだ31歳と若いものの「キャッチボールをする為に、肩や身体を温めようとすると2時間半、3時間もかかるようになってしまった。年を重ねて、磨耗したんだと思う」と現状を説明した。(Full-Count編集部)

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