「会える日を楽しみにしていた」ジョン・レノンと愛息ジュリアンのかけがえのない時間『ジョン・レノン 失われた週末』本編シーン

『ジョン・レノン 失われた週末』© 2021 Lost Weekend, LLC All Rights Reserved

ザ・ビートルズのファンには周知の事実ながら、本当の事情はよく知られていない、ジョン・レノンとオノ・ヨーコが別居していた「失われた週末」と呼ばれるプライベートな日々。その時期、ジョンはどこで、誰と、どんな生活を送っていたのか—。「失われた週末」は本当に“失われ”ていたのか。その真実に迫る奇跡のドキュメンタリー『ジョン・レノン 失われた週末』が、現在劇場公開中だ。このたび、ジョンが愛息ジュリアンと共に過ごしたかけがえのない時間を捉えた本編映像が初解禁となった。

50年の時を経て明かされる、真実の物語

イギリスの伝説的バンド「ザ・ビートルズ」のリーダーで、平和運動家としても活躍した時代を代表するスーパースター“ジョン・レノン”。本作は、ジョンが妻オノ・ヨーコと離れていた「The Lost Weekend(失われた週末)」の18カ月間の真実と奇跡の日々を描いたドキュメンタリーだ。「失われた週末」にジョンと行動を共にした中国系アメリカ人女性“メイ・パン”が、1973年秋からのジョン・レノンの素顔と真実を語る。

ジョン・レノンは生涯で2度の結婚を経験している。日本人アーティストの妻オノ・ヨーコの存在は特に知られているが、ヨーコと結婚する約7年前に大学時代の同級生シンシア・レノンと結婚。ふたりの間に生まれたのがジュリアン・レノンだ。だが、ジュリアンが5歳の時ジョンはヨーコと出会い恋に落ちる。シンシアと離婚し2人を置き去りにして家を飛び出したジョンに対し、当時のジュリアンは「僕と母は、捨てられたように感じた」と語り落ち込んだという。沈んだジュリアンを見かねたポール・マッカートニーは彼を励ます為に大ヒット曲「Hey Jude」を贈ったという逸話もある。

ジョンとジュリアンの特別な時間

1974年、ジョンとジュリアンに特別な瞬間が訪れる。メイ・パンの働きかけにより父と息子がロサンゼルスで奇跡の再会を果たすことになったのだ。まだ幼いジュリアンは長い間疎遠になっていた父に怖さを感じていたというが、メイが空気を和らげ、2人が話す機会を絶えず設けるようにして、親子関係を修復するために一役買ったのだ。当時を振り返る本編映像では、ロングアイランドでのバカンスを楽しむジョンとメイ、そして幼いジュリアンの姿が収められている。「息子との関係も大切で、会える日を楽しみにしていた」というジョン。至福の時間を楽しむ2人を目の当たりにし「父と子の絆が深まる様子に深く心を打たれた」というメイの言葉と共に、船上の2人が笑顔で肩を組む様子や並んで海水浴を楽しむ姿が映し出される。ジュリアンにとっても思い出深い旅だったようで「僕もとても幸せだった。だから今でも海や船が好きなんだと思う」と話し、3人で過ごした特別なひと時を振り返っている。

その後ジュリアンは父の背中を追って音楽の道を志す。ジョンが「失われた週末」期間中の1974年にリリースしたアルバム「心の壁、愛の橋」の一曲「ヤ・ヤ」では、父と息子のセッションが実現しジュリアンはドラムを叩いている。このレコーデイングはジュリアンのためにジョンが特別にアレンジした。現在61歳となったジュリアンは紛争下のウクライナ支援を目的としたチャリティーイベントで父の代表曲「イマジン」を初披露。父との絆が生んだ奇跡のカバーに世界中が心を震わせたのは記憶に新しい。

ジョンと愛息ジュリアンの奇跡の再会を始め、「失われた週末」と呼ばれる18ヶ月間には、ビートルズのメンバーたちとのセッションや音楽仲間との絆を深めるエピソードが満載、ジョンの素顔と真実を描く『ジョン・レノン 失われた週末』は、5月10日(金)より全国公開中。

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