「PTAごときで命の選別しないで」 非加入児童に防犯・防災用品の配布拒否? 学校側は釈明

ネット上では不要論も根強いPTA(写真はイメージ)【写真:写真AC】

非加入世帯の児童には防犯ホイッスルの配布や防災備品の用意・保管ができないと文書で通達

神奈川県内のある公立小学校のPTA加入に関する文書がネット上で拡散、物議を呼んでいる。非加入世帯の児童には防犯ホイッスルの配布や防災備品の用意・保管ができないという内容に、ネット上では「命に関わることでも差別してくるのか」と批判の声が相次いでいる。事実関係について、同校に話を聞いた。

小中学校において、任意加入の保護者と教職員が児童生徒のためにボランティアで支援活動を行うPTA。結成や加入を義務付ける法的根拠はないものの、参加が事実上強制となっている地域もあり、保護者からは負担の声が上がっている。

今回拡散した「PTAご加入をご検討中の方へ」と題された文書では、白米や水、乾パンといった防災備品、新入生用ヘルピー(防犯ホイッスル)、卒業証書のホルダー等の卒業記念品、ネームホルダーといったのPTA会費で購入する物品について、「『PTA会費を原資とし、PTAの活動として会員児童に提供される物品やサービス』となりますので、PTAへの加入をご希望されない場合は(中略)提供や支給や参加をお約束することができません。また、PTA非加入の場合は防災備品についても学校での用意及び保管はできかねますので、予めご了承ください」と記されている。また、「登校班に所属されない方は、原則毎日保護者と登校してください」との記述もある。

この内容について、ネット上では「防災備品まで、PTA非会員のために『保管はできかねる』だって。命に関わることでも、差別してくるのか」「すごいですね! 被災し大混乱の中、『あなたPTA加入してますか!?』といちいち確認しながら備品配るんですか?」「本当に必要なものは公費で買わないと」「PTAごときで命の選別しないでほしい」「実際PTA入会理由のほとんどが『自分の子が差別されたくないから』じゃないの」「この問題ほんと根強い。どうあってもPTAに加入させたい層が存在してるんやろなぁ」など、批判の声が殺到している。

同校の担当者はENCOUNTの取材に、文書の内容や発行元、配布時期について「確認が取れていないのでお答えできない」と回答。その上で「PTA非加入の場合であっても、子どもが不利益を被ることはありません」と話している。ENCOUNT編集部/クロスメディアチーム

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