「昭和の記憶と共に」青春の味や鉄道ジオラマで最終日賑わう おさふねサービスエリア60年の歴史に幕【岡山発】

開業から60年。昭和から愛された岡山・瀬戸内市の施設が5月6日に最後の営業日を迎えた。地元の人や観光客が詰めかけて別れを惜しんだ。

とんがり屋根の「おさふねサービスエリア」

山陽新幹線や吉井川を望める国道2号沿いにある、レストランや温浴施設を持つ瀬戸内市長船町のドライブイン、「おさふねサービスエリア」。

箱入りのランチボックスなど、特別に復活させた1980年代の人気メニューに次々と注文が入り、レストランは午前11時のオープンと共に、客で満席の状態になる。

この施設は車社会が幕を開けた1964年4月に全国で2番目に誕生。瀬戸大橋などができた1980年代には利用客が大幅に伸びた。

昭和の外観を残しつつ改装を重ねてきたが、老朽化により6日で閉館となった。

訪れた人は、おさふねサービスエリアの思い出を振り返りながら、「(この味は)私の青春時代のものなので必ず食べようとおいしくいただいている」「五目ラーメンが有名だったので最後に食べておこうと。あっさりタイプだがそれがいい」「お墓参りのついででいつも寄っていて、さみしい」と名残惜しさを話した。

子どもたち大はしゃぎ鉄道ジオラマ

大迫力の鉄道ジオラマ・Nゲージを見ながら食事ができることでも有名だ。
ジオラマを堪能できる席は有料席だが、最終営業に合わせて無料で開放し多くの人でにぎわった。

昭和に開業した山陽新幹線と鉄道ジオラマの共演。

この席に座った子どもたちや親は「新幹線かっこいい」「近くにキャンプに来てここ見つけて子どもが電車好きなので絶対来たいと」「楽しい。もっと新幹線が見えたりNゲージも大きくなったりいっぱいやってほしい」と今も子どもたちの好奇心をくすぐっていた。

有終の美を飾ったおさふねサービスエリア

2024年のゴールデンウィークは通常の2倍以上の客が訪れる人気ぶりで、施設は、再オープンの検討を始めている。

おさふねサービスエリア・松岡昌範店長:
長年愛された店で地元の人にもたくさん来てもらえて感無量。しばらく休業するが最後の思い出を残して新しい店を楽しみにしてほしい。

昭和から愛された岡山の名店が有終の美を飾った。

(岡山放送)

© FNNプライムオンライン