「アンメット」新たな局面を迎える第5話。千葉雄大が明かす杉咲花、若葉竜也との関係性

フジテレビ系では本日5月13日に、連続ドラマ「アンメット ある脳外科医の日記」(月曜午後10:00=関西テレビ制作)の第5話が放送。主人公である記憶障害の脳外科医・川内ミヤビ(杉咲花)の背中を押す救急部長の脳外科医・星前宏太を演じている千葉雄大が、撮影中のエピソードや作品の魅力を語った。

「アンメット ある脳外科医の日記」は、原作・子鹿ゆずる氏&漫画・大槻閑人氏による「アンメット-ある脳外科医の日記-」(講談社「モーニング」連載)を実写化。1年半前に不慮の事故で脳を損傷し、重い後遺症を抱える脳外科医のミヤビが再生していく姿を描く医療ヒューマンドラマだ。過去2年間の記憶がなく、今日のことも明日にはすべて忘れてしまうミヤビは、寝て翌朝起きたらすべてがリセットされてしまう。そんな中、医療行為が一切できず、医師であることを諦めかけたミヤビの前に、変わり者の脳外科医・三瓶友治(若葉竜也)が現れる。空気を読まず、強引でマイペースな彼の言動によって、ミヤビはもう一度、脳外科医としての道を歩むことになる。

第4話では、ミヤビの診療記録を自分の目で確かめようと、関東医科大学病院に乗り込んだ三瓶が、ミヤビの主治医・大迫紘一(井浦新)の手術に無断で入り込むという大胆不敵な行動に出た挙句、鮮やかな手技で少年の脳に潜む腫瘍を全摘出。非常識ではあるものの、患者を救うためなら手段を選ばないすご腕の脳外科医であることをまざまざと見せつけた。しかし、この行為は医師として決して許されないと大迫は激怒した。

ミヤビの記憶障害を「治る可能性がある」という三瓶と、「もう治療法がない」という大迫。医師として真逆ともいえる価値観を持つ2人の対立関係があらわになり、さらに、ミヤビにカテーテル手術を頼まれうれしそうな表情を見せたかと思えば、実は論文のためにミヤビを利用していた関東医科大学病院の脳外科医・綾野楓(岡山天音)と、三瓶に不信感を抱くような一言をミヤビに放つ綾野の婚約者・西島麻衣(生田絵梨花)、どうやらミヤビの記憶を巡って何か企みを感じさせる大迫など、登場人物たちのブラックな一面も明らかになった。

第5話では、脳外科医に復帰したばかりのミヤビを、寺の住職・成海(三宅弘城)のもやもや病の手術の術者に、三瓶が指名する。三瓶、医師としての自分を本当に信じていいのか、麻衣の一言で再び気持ちが揺れ始めるミヤビ。三瓶のよき理解者でもある星前が、専門医の在り方について、珍しく三瓶と意見を対立させる場面も映し出される。

星前は、突然三瓶をバックハグしたり、本気なのかボケなのか分からない三瓶の一言にノリツッコミしたりと、医局のムードメーカーであり、おちゃめな一面を持つ。千葉と若葉の掛け合いは回を追うごとに面白くなっており、第3話では、食堂でミヤビと仲良く食事する綾野に嫉妬した三瓶が「あの野郎。ぶっとばします」と意外ない一言をつぶやく場面では、「昨日、ロッキー見たんで」というセリフを若葉が考案し、それに対して千葉が「じゃあいいか…。ってなんないのよ!」というツッコミを即興で返した。

そんな2人は、親睦を深めるために、共演者をあだ名で呼び合うという「アンメット」チームの約束を継続中で、「竜ぴっぴ(若葉)」「ばーちー(千葉)」と呼び合う仲。「竜ぴっぴが、ばーちーと初めて呼んだ日のことを、僕は“ばーちー記念日”として今も覚えています」とうれしそうに話す千葉は、三瓶の部屋でのシーンを“ベッドシーン”と呼んでいるそう。その理由は「“竜ぴっぴ”とのお芝居は刺激的なので、ある種、間違っていないかなと思います(笑)」とサラリと話し、星前さながらのおちゃめな笑顔を見せる。

三瓶との掛け合いについて、「普段、感想などを送られてこない方からもご好評の連絡をいただきました。星前先生は分かりやすく言うと『なんでもいいよOK!』みたいな受け皿を持っている人だと思うので、救急にしても、三瓶とのやりとりにしても、ある種すべてを面白がって生きてる人かなと思って取り組んでいます」と明かす。

星前は、三瓶とは違うやり方でミヤビの脳外科医復帰を優しくサポートするなど、包容力にあふれている。救急と脳外科を兼務し、全科で専門医レベルを目指す星前は、鬼の看護師長・津幡玲子(吉瀬美智子)にもすごいと言わせるだけの知識と技術の持ち主。そんな心優しい星前が、信頼を寄せる三瓶に対して異を唱えるのはなぜか? 新たな試練に直面するミヤビを医局メンバーが皆で支える第5話では、星前の過去も判明する。

千葉は「自分が患者として病院に行くと、先生ってすごく人間離れした“すがる”存在だと思うのですが、先生も人間なのでいろいろあります。第5話では、星前が、自分の目指す医者の姿について話すシーンがあるので、楽しみにしていてください」とアピール。

また、撮影が始まる前の顔合わせで、プロデューサーから「“日が変わる”ということを大切にしたい」と言われていたそうで、「すごくすてきだなと思いました。それは、ミヤビちゃんに思いをはせてもそうだし、僕たちにしてもそう。目まぐるしい日常で忘れがちですが、その日うれしかったこと、悲しかったこと、大きくなくても温度感のある人と人との関わりが魅力かなと、僕は思います」と、作品に携わる中で感じていることを伝える。

現場では、自身の楽屋に戻らず、ずっとスタッフ・キャストのいる前室にいるという千葉。「単純に楽屋に戻るのが面倒くさいからです(笑)。でも、しゃべっていても、黙っていても、居心地がいいです。セットの撮影ではスタッフの方が温かいご飯を炊いてくれて、みんなでごちそうになりました。みんなでおかずを持ち寄ったり、幸せな時間です。(杉咲)花ちゃんの小さくもたくましい背中を見ていたら、『ちゃんとしなきゃ!』と思い、撮影しています」と、チームワークのよさをうかがわせている。

加えて、共演シーンの多い尾崎匠海(INI)に関しても「風間役の“たくみん”からはお芝居のことについて質問されることが多いのですが、うまく答えられずいつも歯がゆい気持ちですが、たくみんからはINIの『Ferris Wheel』という曲の振り付けを教えてもらって、サビは覚えました(笑)。僕とは違い、彼は教えるのが上手です」とほほ笑ましいエピソードも披露。あらためて「週の始まりで憂鬱(ゆううつ)な方も、このドラマをご覧になって明日からのちょっとした活力になってくれたらうれしいです」とメッセージを寄せている。

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