「Believe」視聴者は木村拓哉をスルー? 竹内涼真の好演で《何をやってもキムタク》悪目立ち

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《竹内くん、いい役もらったね》《熱血演技だけでなく、こんな芝居もできるんだ》《竹内くんがカッコよすぎて、このドラマでの推しになった》

そんな声がネット上で飛び交っているのが、竹内涼真(31)。木村拓哉(51)主演の連ドラ「Believe―君にかける橋―」(テレビ朝日系=木曜夜9時)で、刑事の黒木と作業員の若松の2役を演じている。

ドラマウオッチャーで芸能ライターの山下真夏氏は、「このドラマで注目すべきは、間違いなく竹内さんでしょう。まだ3話までの放送ですが、すでに《新しい竹内涼真の誕生》と言っても過言ではないかと」と前置きしつつ、こう続ける。

「竹内さんは2役を演じるために、特徴的な顔のホクロを消してチャレンジ。特に刑事の黒木は黒づくめの衣装にサングラスと、これまでの爽やかな竹内さんのイメージを覆す雰囲気となっています。スタイリッシュですが、振りまく笑顔は限りなくうさん臭い。竹内さんのお顔が小さすぎて、サングラスがやたら大きく見えるのはご愛敬ですが、手足の長さと共に改めてスタイルの良さを認識させられます。当たり役になりそうですね」

一方で主演の木村については、《キムタクのとにかく強い設定、お腹いっぱい》などという手厳しい声が出ている。

あるエンタメ誌編集者は、「服役中の木村さん演じる狩山が、第2話で同部屋の2人を、格闘技の技で一瞬で制圧。そのうちの1人は、あの一ノ瀬ワタルさん演じる灰谷なわけですよ。一ノ瀬さんといえば、Netflixで話題となったドラマ『サンクチュアリ―聖域―』で主演の力士・猿桜を演じたコワモテ顔と大きな体の持ち主。その一ノ瀬さんを一撃で木村さんが仕留めるというのは、ドラマとはいえ確かに無理があった。ああいうところで視聴者は鼻白んでしまう」と話す。

今作で木村が演じる狩山は、橋造りに情熱を注ぐゼネコンのエリート部長役。それで《ケンカもめっぽう強い》という設定になったのは、《キムタクだから》と揶揄されても仕方がない。

「とはいえ、木村さん主演だからこそ《とりあえず見るか》となる人はまだまだ多いし、たとえ竹内さんや、妻役の天海祐希さんのほうが《主役っぽく》目立っているとしても、木村さんはドラマさえ話題になれば痛くもかゆくもないでしょう。竹内さんの人気急上昇は確実にドラマの視聴者数が増えることにつながるので、むしろ大歓迎では」(ドラマ制作会社スタッフ)

もっとも、初回の平均視聴率は世帯11.7%、個人6.8%だったのが、9日放送の第3話は9.6%、5.8%と“2ケタ陥落”してしまっている(数字は関東地区=ビデオリサーチ調べ)。《熱血、純情、泣き顔》が売りだった竹内が、《不気味、チャラい、腹が読めない》と真反対の役柄にチャレンジして殻を破ったことが浮上のカギとなるか。

「竹内さんの評価が上がれば上がるほど、やっぱり《何をやってもキムタク》という批判の声は大きくなりそうですね。以前は“キムタクドラマ”の数字が1ケタになっただけで大騒ぎになったものですが、もう“ただのキムタク”扱いで、話題にすらならなくなっていくかもしれません」(スポーツ紙芸能デスク)

もうキムタクは“スルー”され始めているということなのか。当初は視聴率2ケタで競っていた長谷川博己(47)主演のTBS日曜劇場「アンチヒーロー」の12日放送回は世帯10.1%と、前回の9.2%から2ケタに戻してみせた。TVerのお気に入り登録数は「Believe」が77万人超え(13日現在)に対して「アンチヒーロー」は90万人超え。レビューサイト「Filmarks」ドラマの評価も前者が5点満点で3.5に対して後者は3.8と、幅広い年齢層のウケや満足度でも差がついている。

主演の木村はこの先、俳優として“新しい顔”を見せることができるか。竹内が好演すればするほど、比較されそうだ。

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