【ガーデニング】初夏を彩る球根植物8選 視線を引きつける主役級ぞろい

暑さに向かう季節、春の花々が終わって庭やベランダは寂しげではありませんか? こんな時期に手軽に楽しめるのが、生産者が春に球根を植えて育てた芽出し球根。もう花が咲くばかりの状態で園芸店に並びます。初夏の庭を爽やかに&華やかに彩る花を紹介します。

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春に植え忘れても、今から間に合う初夏の球根植物

秋に植えて春に咲くチューリップなどに比べて、春に植える球根植物はあまり馴染みがないかもしれません。けれども、じつは秋植え球根より花が大きく草丈高く、視線を引きつける主役クラスばかり! パンジー&ビオラの終わった庭をグレードアップしてくれます。

球根を植えるタイミングは逃していても、園芸店には鉢花または花苗として芽出し球根が出回ります。球根よりはお値段高めになってしまいますが、プロの育てた立派な株が咲き始めか蕾の状態。お気に入りの鉢にそのまま植え替えるか、庭に植えるだけで楽しめます。

ダリアやアマリリスなど、秋にもう一度咲くものもあり、一度植えつけると数年は楽しめるのも嬉しいところ。この季節に咲く多年草のシャクヤクや低木のアジサイなどと咲かせませんか。

多年草のシャクヤクと咲く球根植物のアリウム
アジサイと咲くアガパンサス

初夏の庭を爽やかに、華やかに彩る球根植物8選

日本生まれだから育てやすく手間なし【ユリ】

開花期/5月中旬~7月(種類による)
草丈/50~200㎝

テッポウユリやオニユリ、ヤマユリなど、日本の野山には15種もの原種が分布します。日本の気候に合ったこれらをはじめ、多くが丈夫で育てやすいもの。ゆり根は料理にも用います。球根は乾燥に弱いので、プロが育てた芽出し苗は安心です。倒れるようなら支柱を添えて。

オニユリ
テッポウユリ

真ん丸な花房が視線を引きつける【アリウム】

開花期/4月中旬~6月
草丈/20~120㎝

アリウムはネギやニラの仲間で、真ん丸な花房はネギ坊主そのもの。空間にふわりと咲くさまは浮遊感があり、視線を引きつけます。花後の花がらも造形的で人気です。ただし、花房は球形だけでなく、花形はバラエティーに富んでいます。大型種は暑さに弱いので、花後に球根を掘り上げましょう。

アリウム・ギガンチウムとタンチョウ

すらりとしたカラフルな花穂が人気【グラジオラス】

開花期/6~10月
草丈/50~150㎝

黄色やピンク、赤や紫色と、カラフルな花色が楽しめます。すらりと伸びる花穂に細い剣葉も、花壇に変化をつけます。原産地は南アフリカやヨーロッパなど、比較的乾いた気候なので乾燥に強く日当たりを好みます。寒さには弱いため、秋に葉が枯れたら球根を掘り上げ。

風に揺れる姿が爽やかな印象【アガパンサス】

開花期/5月中旬~7月
草丈/30~110㎝

直径15㎝の5号鉢でも育てられるコンパクトな品種から、庭で育てたい大株になるものまで種類豊富。花色は藤色、青、白があり、葉は常緑性と冬に枯れるものがあります。冬に枯れても翌春にはまた芽を出し、丈夫で手間なし。2年に一度は植え替えます。

華やかに存在感を主張する【ダリア】

開花期/7~11月
草丈/20~200㎝

ハッと目を引く華やかな花色に凝った花形で、初夏から秋の庭で存在感があります。最初の花が終わったら茎を切り戻すと、秋にまた咲くので育てがいもあります。ただし、寒さに弱いため晩秋には鉢植えの水を切り、庭では球根が凍らないようにマルチングするか球根を掘り上げ。

水蓮咲き
デコラ咲き

トロピカルな雰囲気を満喫する【クルクマ】

開花期/5~10月
草丈/30~100㎝

熱帯アジアの原産で夏の暑さに強く、トロピカルな雰囲気が魅力です。花弁に見える部分は苞なので、花が散った後も長くきれいな姿が楽しめます。ただ、寒さには弱いので10月には棒状の根茎を掘り上げるか、鉢植えの水を切って軒下などの凍らない場所で保管します。

1株でも視線を集めるゴージャスな花【アマリリス】

開花期/4~7月
草丈/30~50㎝

花径10~20㎝にもなる大きな花を1茎に数輪咲かせ、1株でも目立ちます。インパクトのある深紅の花や、花弁にストライプの入る涼やかな品種が人気です。庭植えでは冬に葉が枯れることもありますが、春にはまた葉が伸び出して開花します。球根もよく分球します。

花だけでなく大きな葉も魅力的【カンナ】

開花期/6~11月
草丈/60~160㎝

昭和の庭や線路わきなどでよく見かけた大型の球根植物。近年はブロンズやゼブラ模様の葉の美しい品種が、花より長く庭を彩るリーフプランツとしても人気です。夏の強光線や乾燥にも強く、関東平野以西の暖地では植えたまま冬越しできます。

初夏の球根植物の楽しみ方&花後の管理

球根植物も、一般的な花苗の管理と同じです。鉢植えは表土がよく乾いてから水を与え、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと。乾燥地帯原産のものや、高温多湿を苦手にするものもあるので、用土が湿りっぱなしにならないように気をつけます。

花が終わるころ、緩効性の肥料を「お礼肥え」として与え、花後も葉をよく日に当てます。新しく育つ球根を太らせて、来年もまた花を楽しみましょう。

水を切った鉢植えは、春にまた水やりをすると新しい芽が出ます。掘り上げた球根は、霜の心配がなくなったころに再び植えつけ。深さは球根の2倍が目安ですが、アマリリスなどは球根の先端が土から出るくらいの浅植えにしてください。

※2023年5月17日に配信した記事を再編集しています。


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