恩返しのバザーにぎわう 福島県いわき市平中平窪地区 2019年の台風19号で浸水被害 手作りなど1万点販売

石川県名物を販売していたブース

 能登半島地震被災地の復興を応援するチャリティーバザーが12日、福島県いわき市平中平窪の常勝院で開かれた。過去に地域を襲った水害で全国から支援を受け、その恩返しの気持ちを込めた。

 常勝院がある中平窪地区は、2019(令和元)年10月の台風19号で夏井川が決壊し、甚大な浸水被害を受けた。当時、全国から届いた支援に感謝しようと、常勝院の横山佐知子さんら台風19号で被災した4人がバザーを企画した。

 バザー開催に向けて家庭の不要品や手作りの物品提供を呼びかけたところ、市内から約1万点が集まった。収益は東日本大震災と東京電力福島第1原発事故後に市内で復興支援に取り組んでいた石川県のボランティア団体「チームこのへん」を通じ、被災地支援に役立てる。

 バザーではキッチンカーが並んだ他、石川県名物のチャンピオンカレーなども販売した。横山さんは「1人では実現できなかったが、多くの人が協力してくれた。開催できてよかった」と話していた。

(いわき版)

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