“神様”との比較にウルブズの若きエースは否定的「“ネクスト・ジョーダン”ではなく“最初のエドワーズ”と認識して」<DUNKSHOOT>

ミネソタ・ティンバーウルブズのアンソニー・エドワーズは、次世代のNBAを担うヤングスターとして目覚ましい成長を遂げている。ただ、マイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズほか)との比較を嫌っており、最新のインタビューで“神様”と自身の違いについて言及している。

エドワーズはジョージア大から2020年のドラフト全体1位指名でNBA入り。新人王こそラメロ・ボール(シャーロット・ホーネッツ)に譲ったが、2年目の2021-22シーズンには平均21.3点と大台を突破。3年目の昨季は平均24.6点でオールスター初出場を果たすと、今季もレギュラーシーズン79試合に出場して平均25.9点(リーグ12位)、5.4リバウンド、5.1アシスト(同35位)の成績を残し、チームの56勝(第3シード)に大きく貢献した。

エドワーズを神様ジョーダンと比較する声は多く、殿堂入り選手のケビン・ガーネット(元ウルブズほか)は「1984年の若かりしジョーダンのようだ」とコメント。辛口批評で知られるチャールズ・バークレー(元フェニックス・サンズほか)も「ジョーダンとコビー・ブライアント(元ロサンゼルス・レイカーズ)を思い出させる。試合に勝つためなら何でもするんだ」と評価した。
一方で、まだキャリア4年目のエドワーズ本人は、史上最多の得点王10回を獲得するなど“GOAT(史上最高の選手)”の代表核として語られるジョーダンとの比較に関して乗り気なわけではなく、「彼は史上最高だ。僕と彼を比較することはできない。本当に気にしていない」と謙虚な姿勢を示している。

そのなかで、『ESPN』のマリカ・アンドリューズ記者とのインタビューで、「マイケル・ジョーダンと比較されたくないと言うなら、どのように議論してほしい?」と尋ねられたエドワーズは、「“ネクスト・マイケル・ジョーダン”ではなく、“最初のアンソニー・エドワーズ”として認識してほしい」と世間に訴えた。

「『アンソニー・エドワーズは自分のスタイルを持っている』と思ってもらいたい。僕の中にマイケル・ジョーダンの要素を感じるかもしれないが、僕は3ポイントを打てる。だから、マイケル・ジョーダンとは少し違うんだ」
ジョーダンが通算3ポイント成功率32.7%(1778本中581本成功)なのに対し、エドワーズは35.3%(2232本中789本成功)。2021-22シーズンに史上最年少となる20歳132日で1試合10本の3ポイントを沈め、今季は22歳と史上最年少で通算3ポイント成功数600本に到達している。エドワーズが3ポイントをジョーダンとの違いに挙げるのも納得だろう。
また、エドワーズは現在のNBAについて「(デンバー・ナゲッツのニコラ)ヨキッチが今のNBAの顔だ」と語りつつ、「ルカ(ドンチッチ/ダラス・マーベリックス)、(ジェイソン・)テイタム(ボストン・セルティックス)、シェイ(ギルジャス・アレクサンダー/オクラホマシティ・サンダー)、そして僕のような選手が続く感じだ。今はまだ僕の時じゃない。でも、最終的にはそうなりたいね」と、将来的なトッププレーヤーへの道に意欲を覗かせていた。

構成●ダンクシュート編集部

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