「誰もが安心して食べられる」こだわりと想いをたくさん詰めて…須賀川市の「からだにやさしいパン屋さん ととかか」

ケールのちょっとした苦味とパリパリのチーズが相性抜群!そして、豊かな小麦の香り…!そんな「ケールとチーズ」が、こちらのパン屋さんの人気ナンバーワン!ケールは、農薬を使わない栽培を行っている郡山市のニッケイファームで作られた、生でもおいしいと定評のあるものだ。

パンにもクリームにもこだわりが

続いて、第2位は「豆乳カスタードクリームコッペパン」。小麦の味と香りを最も感じられるのが、コッペパン!程良い甘さの豆乳カスタードは自家製で、甜菜糖を使うなど素材にこだわっている。

食べた後、口の中に小麦の香りが残る…!

生地はもっちもち!ひと口頬張ると、クリームの甘さと一緒に小麦の香ばしさがふわ〜っと広がる。クリームが入っていないシンプルな「コッペパン」や「たまごサンド」など、種類もいろいろある。

この日は5種類用意してもらった

そして第3位は「ベーグル」。プレーン、チョコ、チーズ、クランベリークリームチーズ、いちじくとくるみ、さつまいもの6種類を日替わりで楽しめる。

見た目でも、もちもち感が伝わってくる

なかでも人気なのは、クランベリーの酸味とチーズの塩味が合う「クランベリークリームチーズ」!もっちもちで、食べ応えがあるシリーズだ。

古代小麦の一種

この店のパンの一番の特徴は、「スペルト小麦」を使っていること。8000年以上前から作られている現在の小麦の原種と言われているもので、栄養価が豊富。低GIで血糖値の上昇が緩やかになるとされている。

ただ、普通の小麦と比べてベタつきやすいため、生地が成型しづらく、ふっくらしにくい。さらに、価格も2〜4倍。スペルト小麦100%で作ってるパン屋さんは全国でもほとんどないため、試行錯誤して独学で作っているという。

店の奥の工房で毎日作っている

そのほかの素材にもこだわりが。ミネラルが豊富な「きび砂糖」や、牧草だけを食べて育った牛のミルクから作った「グラスフェッドバター」など、厳選された素材で作っている。

さらに、粗熱をとる時にパンの水分と香りが飛んでしまうため、ここではあえて冷却して提供している。パンのおいしさを閉じ込めるための工夫だ。

左がスペルト小麦、右にきび砂糖とグラスフェッドバター

「子どもからお年寄りまで、誰もが安心して食べられるパンを作りたい」そんな想いを込めて日々向き合っているのは、五十嵐さん夫妻。店名の「ととかか」は、「とと=お父さん」の五十嵐 寛樹さん、そして「かか=お母さん」のひとみさんに由来するものだ。

看板やのれんのロゴもかわいらしい

なぜ、こんなにこだわったパンを作っているのか?それは、ひとみさんの妊娠がきっかけだった。妊娠糖尿病になったことから糖質に気をつけた食事にしたものの、パンが大好きでやめられなかったという。

そこで、医療関係の仕事に従事していた寛樹さんが一念発起。経験は全くなかったものの、ひとみさんのために8年ほど前からパン作りを始めた。最初は低糖質のパンを作っていたが、好みではなく…「スペルト小麦」に出会って使ってみたところ、家族に大好評!店を開くことにした。まさに、愛の力だ。

JR須賀川駅から翠ヶ丘公園方面に向かい、車で3分ほど

「からだにやさしいパン屋さん ととかか」は、3月15日に須賀川市にオープンしたばかり。こじんまりとした店だが、店内のかわいいショーケースの中には毎日約15種類のパンが並ぶ。今後も季節ごとの食材を使ったパン作りをしていく一方で、食パンを作ろうと研究中。店頭に並ぶ日が楽しみだ。

Chu!PRESS編集部

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