中国国務院、「製造業デジタル転換行動プラン」採択

中国国務院、「製造業デジタル転換行動プラン」採択

陝西法士特汽車伝動集団西安ハイテク工場エリアのハイエンド大型変速機スマート生産ライン。(資料写真、西安=新華社記者/劉瀟)

 【新華社北京5月13日】中国の李強(り・きょう)国務院総理は11日、国務院常務会議を主宰し、社会全体の物流コストの効果的な引き下げに関する取り組みを検討した。会議は「製造業デジタル転換行動プラン」を審議・採択し、三大食糧作物(水稲、小麦、トウモロコシ)の完全コスト保険と栽培収入保険の全国における全面的実施を手配し、「公平競争審査条例(草案)」と「『国家科学技術奨励条例』の改正に関する国務院の決定(草案)」も審議・採択した。

 会議は次のように指摘した。現代の物流は1次、2次、3次の各産業を貫き、生産と消費、国内取引と貿易を結びつけており、社会全体の物流コストを引き下げることは経済運営効率を高めるのに有利である。貨物輸送構造を一段と最適化し、複合一貫輸送を大いに発展させ、総合交通輸送システム、鉄道貨物輸送、商業・貿易・流通などの改革を深化させ、物流のデジタル化やインテリジェント化、グリーン(環境配慮型)転換を推進し、商品(コモディティー)物流、コールドチェーン物流、農村物流などの弱点を補強し、物流コストの実質的な引き下げを一体的に推進しなければならない。

 会議は「製造業デジタル転換行動プラン」を採択し、次のように指摘した。製造業のデジタル転換は新型工業化を推進し、現代的産業体系を構築するための重要な措置である。製造業の需要の多様化や個性化に応じ、業種別・分野別にモデルとなる活用シーンを掘り起こさなければならない。コア技術の難関攻略と成果の普及・応用を加速させ、設備のネットワーク化、プロトコルの相互認証、規格策定、プラットフォームづくりなどの取り組みに力を入れる。中小企業のデジタル転換に対する支援を強化し、大規模設備更新行動の展開、技術改造・高度化プロジェクトの実施などと有機的に結び付け、公共サービスプラットフォームを整備し、中小企業のデジタル転換促進のための長期的かつ効果的な仕組みを検討、構築しなければならない。

 会議は次のように指摘した。三大食糧作物の完全コスト保険と栽培収入保険の実施範囲を食糧生産大県から全国へと拡大することは食糧栽培農家の収益を一段と安定させ、農業の防災・減災・救災能力を高めるのに有利である。部門間の協同を強化し、保険料補助金を遅滞なく満額支給し、資金の監督管理を強化し、補助金の支給遅延、保留、流用を防止しなければならない。保険引受機関が保険種類の設計と保険金支払い手続きを最適化するよう指導し、ひとたび保険事故が発生したときは支払い手続きを迅速に行い、支払うべきものはすべて支払い、農家の「獲得感」が確実に高まるようにしなければならない。

 会議は「公平競争審査条例(草案)」を採択し、次のように指摘した。公平な競争は市場経済の基本的原則であり、全国統一の大市場の建設における客観的要請である。市場から寄せられる現在の際立った問題に焦点を合わせ、公平競争審査規則をより細かく練り上げ、地域の閉鎖と業界の独占の打破に取り組み、各種の経営者が市場競争に公平に参加する良好な環境を築かなければならない。

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