旧黒岩小活用の新工場が稼働 北上・高級カシミヤニット製造UTO

旧黒岩小を活用した新工場を見学する関係者

 北上市の旧黒岩小に移転した、高級カシミヤニット製造のユーティーオー(UTO、本社東京都港区、宇土寿和社長)の新工場が稼働し、11日に立地調印式が行われた。海外展開の本格化を踏まえ、旧工場の約4倍の広さを確保。熟練の職人11人が高品質な製品を送り出す。

 学びやの面影を残すホールで八重樫浩文市長、宇土社長、黒岩自治振興会の昆美知男会長が協定書を取り交わした。八重樫市長は「高品質の製品のファンは多く、北上ブランドと言っていい。今後も地域や産業の振興に一緒に取り組みたい」と歓迎した。

 同社は2011年秋に山梨県から北上市に工場を移転。下江釣子の旧工場は手狭で、23年3月に閉校した旧黒岩小の活用が決まった。1階の968平方メートルに専用の機械を設置。木造校舎の良さを生かした光が差し込む環境を整え、4月に稼働した。

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