「快適な午後」「堅実なプレー」 冨安健洋、マンU戦でのプレーは軒並み及第点以上の評価! ディアッロとの対決や攻撃での貢献には様々な見方も

現地時間5月12日に行なわれたプレミアリーグ第37節で、アーセナルはマンチェスター・ユナイテッドを1-0で下して5連勝を飾り、来週の最終節に向けてリーグ優勝に望みを繋いでいる。

敵地オールド・トラフォードでの一戦、ボールポゼッション、シュート数ともにホームチームに上回られた「ガンナーズ」だったが、21分に敵陣深くに進入したカイ・ハバーツのクロスをニアに走りこんだレアンドロ・トロサールが合わせて先制ゴールを奪い、要所を締めたプレーで相手の反撃を許さずにリードを最後まで守り切った。

戦前は欠場の可能性が示唆されていた冨安健洋は、この重要な一戦でも左SBとして先発出場を果たし、90分間、チームの無失点に貢献。攻撃については、アーセナル公式サイトが「激しいドリブルで突進した」と伝えている。
データ専門サイト『WhoScored.com』によればこの背番号18は、ボールタッチ38回、シュート1回、パス18回(成功15回)、ドリブル1回、空中戦2回(勝利2回)、タックル3回(成功3回)、クリア2回、ファウル1回というスタッツを記録している。

現地メディアの評価では、スポーツ専門チャンネル『Sky Sports』が10点満点の採点でチーム2番目タイとなる「7」の高採点を与えたが、日刊紙『The Guardian』は及第点の「6」止まりで、こちらは寸評で「(対面する)アマド・ディアッロからはほとんど問題を引き起こされることなく、ジョー・エバンスの攻撃をブロックしたが、試合終了間際にマンUのカウンターアタックを許してしまった」と綴った。

一方、『THE Sun』紙は、「活発なディアッロによって試練を与えられた」と振り返るも、「冨安の努力は満足できるものだと言えよう。攻撃面ではあまり相手に脅威を与えなかったが、守備面では自身の役割を果たした」として、こちらは「7」の高採点を付与している。『Daily Mail』紙は、「デクラン・ライスのドリブルからパスを受けた冨安がボールを強打するが、シュートはブロックされた」と29分の攻撃参加を伝えたが、個別評価では採点を「6」とし、「ディアッロとの対戦では手を焼いたが、左サイドでマンUに快適な時間を与えることはなく、プレーは十分に堅実だった。一方、攻撃面では活躍は見られなかった」と、彼のプレーを総括した。

続いて『Evening Standard』紙も同採点で、「マンUの攻撃のほとんどが逆サイドで展開されたこともあり、冨安が試練に直面することは少なかったが、ボールを持った際のプレーはしっかりとしていた」とポジティブに評し、『INDEPENDENT』紙は「ディアッロとはハーフタイムまでは対等の勝負だったが、後半になるとこのウインガーを沈黙させた」と綴り、高評価ぶりは「7」という高い採点にも表われている。

スポーツ専門サイト『GIVEMESPORT』は「6」で、「寸評は「オールド・トラフォードでの冨安はデュエルで60%しか勝てなかったものの、この日本代表選手にとっては快適な午後となった」と、まさに採点同様に及第点の働きだったことを寸評でも示した。
同採点のデータ専門サイト『Squawka』は、「慣れないポジションながら、この日本人選手はチームに一貫したサポートを提供した」と冨安を称賛し、サッカー専門サイト『90min』は「ディアッロとの1対1で時折追いつめられることがあったが、それはチームが心配するほど頻繁には起こらなかった」として、こちらも採点は「6」となっている。

地元ロンドンのメディアでは、サッカー専門サイト『football.london』も「6」としたが、「幾度か集中力が欠ける瞬間があり、アントニーに対しては大きなチャンスを与えてしまうところだった。しかし、ディアッロのようなトリッキーな相手との1対1における守備は良かった」と、良い点と悪い点の両方を挙げた。

最後に、アーセナルのクラブ専門サイト『PAIN IN THE ARSENAL』は、「ディアッロは活発だったが、冨安をかわすことは稀だった。日本代表選手は、ボールを持った時にはあまり目立たなかったが、典型的な堅実さに満ちたプレーを見せた」として、採点は「6.5」を付与している。

構成●THE DIGEST編集部

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