グラバー園でキティに会える!?初コラボでキティのプロジェクションマッピングや新メニュー、グッズ展開も【長崎発】

長崎を代表する観光名所「グラバー園」と世界中で愛されている「ハローキティ」の初コラボが実現した。2024年5月、グラバー園の広報大使となったキティちゃん。今後グラバー園でしか手に入らないグッズや、食べられないメニューにも期待が集まっている。

初コラボ 長崎だからこそのワケも

2024年5月11日日曜日の午後。多くの観光客が訪れていたグラバー園に突如、歓声が沸き起こった。

来園者の目をくぎ付けにしていたのは、トレードマークの大きな赤いリボンに愛らしいキャラクターが人気の「ハローキティ」だ。

キティがいた「グラバー園」は長崎港を見下ろす高台の南山手町にあり、1859年に長崎開港後に来崎したイギリス商人トーマス・ブレーク・グラバーなどの旧邸があった敷地に、長崎市内に残されていた歴史的建造物を移築整備された長崎を代表する観光施設である。

人気キャラクターの突然の登場に、来園者はカメラにその姿をおさめていた。

なぜ、ハローキティがグラバー園にいるのか。その理由は複数あり、長崎市だからこその「ワケ」もあった。

1つは、「グラバー園」が2024年に開園から50周年と同じく、「ハローキティ」も50周年を迎えること。

2つ目は、キティの出生地はイギリス・ロンドンで、グラバー邸にかつて居住していたグラバー家もスコットランド出身というエリア的な親和性があること。

さらには、ネコの多い町としても知られる長崎市が、ネコがモチーフのキティとの相性がよいとされたことから、初めてのコラボが実現したという。

キティちゃんを「広報大使」に任命

この日、キティが「グラバー園広報大使」に就任することが発表され、グラバー園の井川啓二園長から辞令書が手渡された。

長崎南山手グラバーパートナーズ構成団体 吉田昌敬 代表 (メモリード代表取締役社長):キティちゃんのお力をお借りしながら、グラバー園も50周年ということでより多くの方に広めていきたいなと思っている

2024年に生誕から50周年の「ハローキティ」は、アニバーサリーイヤーのスタートとともに、全国のサンリオショップ100店舗をまわるツアーのチャレンジ企画を始めている。さらに様々な企業やメーカーとのコラボで記念グッズの販売も行い、キティファンの間で大きな注目を集めている。

世界の「kawaii(かわいい)」文化を取り込め

グラバー園の入園者数は、2023年度73万人とコロナ禍よりは回復してきてはいるが、2015年に旧グラバー住宅が世界遺産に登録された時の122万人と比べるとまだ大きな開きがある。グラバー園は、キティちゃんとのコラボで国内はもちろん外国人旅行者も誘致したい考えだ。

そこで「起爆剤」ともなるのが日本の「Kawaii(かわいい)」文化だ。Kawaii文化の代名詞ともいえる「ハローキティ」や「ポケモン」などのキャラクターは、欧米やアジアを中心に幅広い年齢層の根強いファンがいることから、グラバー園では日本のPOPカルチャー「Kawaii」を活用し、集客アップを狙う。

今後はオリジナルのグッズやグルメなどを展開するほか、7月からの夜間開園ではプロジェクションマッピングを実施することにしていて、飲食業や宿泊業への経済波及効果にも期待を寄せている。

開園50周年を迎えるグラバー園。2024年度は入園者100万人、売上10億円を目指している。

(テレビ長崎)

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