イスラエル軍、ガザ南北で攻撃強化 ラファで国連職員死亡

Nidal al-Mughrabi

[カイロ 13日 ロイター] - イスラエル軍は13日、パレスチナ自治区ガザ北部で制圧したとしていた地域をイスラム組織ハマスから奪還するため部隊を進軍させたほか、南部ラファでも攻撃を強化した。

南部ではラファの病院に向かっていた国連の車両が攻撃を受け、外国人職員1人が死亡した。国連報道官によると、ガザでの戦闘開始以降、国連の国際職員が死亡するのは初めて。現地スタッフも含めた国連職員の死者は約190人となった。

ガザ北部のジャバリア難民キャンプでは、イスラエル軍が数カ月前にハマスを解体したとしていた地域に部隊を進めた。

イスラエルのネタニヤフ首相は13日に出席した戦没者追悼式典で、ハマスとの戦争はイスラエルの「存在、自由、安全と繁栄」を確保するための闘争だと強調。「われわれの独立戦争はまだ終わっていない」と述べた。

エジプトとの境界に近いラファでは、イスラエルが市東部地域への空爆と地上砲撃を強化し、ブラジル地区の家屋への空爆では複数の死者が出た。

住民によると、イスラエル軍の戦車は市東部を二分するサラフディン・ロードを封鎖した。

ハマスによると、戦闘員がラファ東部の通りとジャバリア東部でイスラエル軍と銃撃戦を繰り広げている。

イスラエルでは、軍がガザ近くの地域で数回サイレンを鳴らし、パレスチナ側が境界を越えてロケット弾や迫撃砲を発射する可能性があることを警告した。

ガザ保健省は13日、10月7日以降のイスラエル軍によるガザ攻撃で少なくとも3万5091人のパレスチナ人が死亡、7万8827人が負傷したと発表した。

*国連職員の死亡などを追加しました。

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