「作州の民芸品の歴史と現状」 白石靖さん講演 郷土の民芸・工芸品の価値を再認識/岡山・津山市  

津山土岐家財団主催の第24回講演会が12日、岡山県津山市田町の同財団記念館で開かれ、民芸品作家の白石靖さん(86)=田町=が「作州の民芸品の歴史と現状」を演題に話した。

白石さん(津山民芸社社長)は、箔合紙(はくあいし)として知られる横野和紙や、復活を果たした作州絣(かすり)をはじめ、染織、竹細工、土人形、木工、陶器など、現在に至る美作地方の手仕事について説明。衰退の憂き目に遭い廃絶した作品、伝統を受け継ぐ作家への期待やエピソードも交えて紹介した。

1977年に県で開催された全国高校総体で、当時の皇太子ご夫妻(現在の上皇ご夫妻)、長男の浩宮さま(現天皇陛下)が津山市内で美作地方の代表的な民芸品の展示と実演をご覧になったことなども回想。市民ら35人は郷土の民芸・工芸品の価値を再認識しながら耳を傾けた。

第25回講演会は11月17日、津山洋学資料館の下山純正名誉館長を講師に迎えて行う。

講演する白石さん

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