ヨキッチはセンターの歴代ベスト5に入るか?重鎮ピアースは否定的も「今引退しても歴代トップ50に入るだろう」<DUNKSHOOT>

現地時間5月8日(日本時間9日、日付は以下同)に2023-24シーズンのMVPが発表され、デンバー・ナゲッツのニコラ・ヨキッチが受賞。キャリア3度目の戴冠は史上9人目、海外出身選手としては歴代最多の選出となった。

3度のシーズンMVP受賞に加え、ヨキッチは9年のNBAキャリアでオールスター選出6回、オールNBA入り5回、さらに2023年にはナゲッツを球団初優勝に導きファイナルMVPにも選出。

通算675試合に出場し平均20.9点、10.7リバウンド、6.9アシスト、1.2スティール、フィールドゴール成功率55.7%、3ポイント成功率35.0%、130回のトリプルダブル達成と、見事なスタッツや輝かしい受賞歴を誇っている。

今や歴史に残る選手の1人として認知されているヨキッチだが、では現時点でレジェンドプレーヤーたちと比較した時、どのあたりにランクされるのか。かつてボストン・セルティックスなどで活躍したポール・ピアースは、盟友ケビン・ガーネット(元セルティックスほか)がホストを務めるポッドキャスト番組『KG CERTIFIED』内の『Ticket & The Truth』に出演した際、歴代ベストセンターにおけるヨキッチの立ち位置を問われ、こう答えた。
「カリーム、シャック、ドリーム(アキーム・オラジュワン)、デイビッド・ロビンソン……。(パトリック)ユーイング(元ニューヨーク・ニックスほか)は超えていると思う。3回MVPを獲得し、優勝もしているからね。彼(ヨキッチ)はエリート中のエリートなんだ。

あとはウィルト。まだ(ヨキッチは)トップ5には入れないよ。だってウィルト、カリーム、シャック、ドリーム、デイビッド・ロビンソン、ラッセルがいるから、これで6人だ。それ以外にも、見逃している選手がいるかもしれない」

歴代の名センターとして、ウィルト・チェンバレン(元フィラデルフィア/現ゴールデンステイト・ウォリアーズほか)、カリーム・アブドゥル・ジャバー(元ロサンゼルス・レイカーズほか)、シャキール・オニール(元レイカーズほか)、オラジュワン(元ヒューストン・ロケッツほか)、ロビンソン(元サンアントニオ・スパーズ)、ビル・ラッセル(元セルティックス)の名を挙げたピアース。確かに、この牙城をヨキッチが崩すには、まだ実績の面で不十分かもしれない。

とはいえ、ピアースはヨキッチの実力や功績を十二分に認めている様子で、さらにこう続けた。

「だけど、彼は偉大な選手の1人で、エリート中のエリートだ。もし今、彼が引退したとしても、歴代トップ50には入るだろう。トップ25にも入るかもしれない」

ヨキッチはまだ29歳、プレースタイル的にも選手寿命は長そうで、今後さらに実績を積み上げていくことだろう。まずは今季、自身2度目の優勝と連覇を飾り、より評価を高めたいところだ。

構成●ダンクシュート編集部

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