マブズがサンダーとのシリーズをリードする要因は“落ち着き”「点差がどうあれ何をすべきかわかっている」とキッドHCは分析<DUNKSHOOT>

現地時間5月11日(日本時間12日、日付は以下同)、ダラス・マーベリックスはオクラホマシティ・サンダーとのウエスタン・カンファレンス準決勝第3戦に105-101で勝利。シリーズ成績を2勝1敗とし、第1シードのサンダーを相手に優位に立った。

今プレーオフ、マブズは大黒柱ルカ・ドンチッチが右ヒザと左足首に故障を抱えながらプレーしており、決して本調子とは言えない。そんななか、随所で勝負強さを見せる相棒カイリー・アービングや、第2戦で29得点、第3戦でも27得点と躍動したPJ・ワシントン、さらにはダニエル・ギャフォードとデレック・ライブリー二世のセンター陣、主にディフェンダーとして貢献するデリック・ジョーンズJr.やジョシュ・グリーン、起爆剤のティム・ハーダウェイJr.らがスーパーエースの不調を見事にカバーしている。
95-117と完敗を喫したシリーズ初戦からしっかりと挽回し、トップスコアラーがケガに苦しむ状況下でもしぶとさを見せつける現在のチームについて、ジェイソン・キッドHC(ヘッドコーチ)はこう話す。

「チームについて話す時、落ち着きや信頼があるのか、シリーズがどういうものなのかを理解しているかなど、シーズンとはちょっと違ってくる。ロッカールームで、我々はこのチーム1人1人のことを信頼している。それがこの旅路でポジティブな要素になっている。試合前やハーフタイム、ベンチやロッカールームでも平静さを保てている。その時の点差がどうであれ、このチームは落ち着きを保てていて、何をすべきかをわかっているんだ」

13日のシリーズ第4戦をモノにすれば、マブズは2年ぶりのカンファレンス・ファイナル進出へ王手をかけることができる。ただ、ロサンゼルス・クリッパーズとのファーストラウンドでは2勝1敗で迎えたホームでの第4戦を落としているだけに、あくまで目の前の試合で勝ち切ることにフォーカスしていきたいところだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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