原料の仕入れ価格が倍近くにまで…“円安の影響”コーヒーやチョコレートにも【福島県】

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円安に歯止めがかかりません。輸入価格にも影響をもたらす「円安」ですが、身近な「飲み物」にもその影響が色濃くなっています。

歴史的な円安水準が続く外国為替市場。

この円安で、ゴールデンウイークの海外旅行を「諦めた…」という人も少なくないと思います。

円安は、私たちの消費にも大きな影響をもたらしています。

例えば「小麦」ですが、円の価値が下がることで、海外から物を買う時、より多くの円が必要になるため、輸入価格が上昇。

「輸入した小麦よりも、国産の小麦のほうが安い」という事態にもなっています。

郡山市のコーヒー専門店では、円安で、仕入れ価格が倍近くにまで膨らんでいるといいます。

富久栄珈琲の中島茂社長は「米ドル決済なので、支払いに対してすごく円安が響いている状態」と話します。

店では、約10か国から輸入したコーヒー豆を使っていて、円安の影響は避けられないといいます。

実は、最近、こうした円安に加えて、原材料費や物流コストの上昇で、コーヒーの「値上げ」に踏み切る店が増えています。

「スターバックスコーヒージャパン」は、2月から定番飲料の8割以上の商品を値上げ。

ハンバーガーチェーン=「モスバーガー」も5月22日から、コーヒーを含むドリンクの価格を10円値上げすることを決めています。

ただ、嗜好品でもあるコーヒーでは、簡単に価格転嫁できない実情もあります。

富久栄珈琲の中島茂社長は、「全ての物が円安で、コーヒー以外にも影響があり、その中で(商品を)買っていただかなければならないというのもあるので、完全なる価格転嫁はできない」と話します。

さらに、コーヒー以外に、お店で扱っているチョコレートにも影響が出ていました。

原料となる「カカオ豆」も円安や現地の不作により仕入れ価格が高騰し、3年前に比べると1.5倍ほどにまで値段が上がっています。

富久栄珈琲の中島茂社長は「完全に価格転嫁ができないと、次なる設備投資にもおよび腰になってきてしまうので、なるべく、価格転嫁は最小限でいけるようにする」と話します。

癒しのひと時をくれるコーヒーやチョコレート、この状況が続けば「ぜいたく品」になってしまうかもしれません。

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