【円安】歴史的な円安で旅行費用が高くなる。物価高やインバウンド価格で国内旅行にも影響あり

2023年4月29日の外国為替市場は、一時160円台まで円安が進み、1990年4月以来の水準となりました。

バブル期以来の円安局面によって、旅行者にはどのような影響を及ぼすのでしょうか。

「円安」が続くと、輸入価格やエネルギー価格が上昇し、生活費や旅行費用に影響が出る可能性があります。

この記事では、円安が旅行に与える影響について解説します。

なお、生活に与える影響については、こちらの記事を参考にしてください。

円安が海外旅行に与える影響

海外旅行は、円安の影響を大きく受けます。

海外旅行に行く際は、日本円をドルやユーロといった外貨に交換します。

円安が進むと、外貨に交換するために、より多くの円が必要です。

そのため、海外旅行に行くための費用が高くなります。

株式会社JTBは、「ゴールデンウィークに1泊以上の旅行に出かける人」を対象に、2024年の旅行動向(見通し)をまとめました。

その結果、海外旅行の平均費用は26万9000円で、昨年比で104.7%となっており、円安や物価高の影響が伺えます。

出典:株式会社JTB「「ゴールデンウィークの1泊以上の旅行に出かける人」の旅行動向見通し」(以下同)

また、海外旅行する際の懸念事項については、「円安」を心配している人の割合が44.4%で最も多くなっています。

H2 円安が国内旅行に与える影響

円安は、国内旅行にも影響を及ぼしています。

主な影響は、以下の通りです。

  • 外国人観光客向けの料金設定
  • 物価高による値上げ

特に国内旅行に影響を及ぼしているのが「外国人観光客向けの料金設定」です。

日本政府観光局が調査した「訪日外客数」によると、2024年3月の訪日外客数は308万1600人となりました。

単月で300万人を超えたのは、過去最高です。

海外からのインバウンド需要が高まっているため、外国人観光客向けに料金を高く設定している観光地もあります。

日本経済新聞の調査によると、全体の4分の1が宿泊費を3割以上値上げしています。

1割以上の値上げを含めると、全体の4分の3となっています。

また、JTBの調査によると、国内旅行する際の懸念事項については、「物価が高い」(36.1%)、「インバウンドの影響による宿泊予約の困難、宿泊費の高騰」(20.8%)という結果でした。

このように、円安は海外・国内を問わず、旅行費用に影響を及ぼしています。

今後の為替がどのように推移するのか、注目が集まります。

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出典

  • 株式会社JTB「「ゴールデンウィークの1泊以上の旅行に出かける人」の旅行動向見通し」

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