【特集】わーはっはっビールで乾杯だ!酒場経営シム『Tavern Manager Simulator 🍻』で24時間あくせく働いた喜びのプレイレポート

【特集】わーはっはっビールで乾杯だ!酒場経営シム『Tavern Manager Simulator 🍻』で24時間あくせく働いた喜びのプレイレポート

今回はOne More Timeが開発中の、酒場経営シム『Tavern Manager Simulator 🍻』デモ版をご紹介。製品版は「2024第2四半期」にリリース予定ですが、この体験版はSteamにてWindows PC向けとして2024年5月1日に配信されました。

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なお本記事の執筆にあたり、コードを頂いてプレイしているため、デモ版と比較しても内容に差異があるかもしれません。その点ご注意くださいませ。

『Tavern Manager Simulator 🍻』とは?

本作は、幻想の王国の隅にある廃れた酒場のオーナーとなり注文、掃除、改装、調理、ドリンクの提供など様々な業務で店を切り盛りして経営シミュレーションゲーム。

ひとくちにシムといっても本作は、画面を睨んだパラメータ管理でガチガチに縛られるようなタイプではなく、よりカジュアルに「自分で手足を動かして、実際に忙しく働くこと」を体験する方向性の作品でした。

お、会話できるー!と思って話しかけたら表示された選択肢がこれ。どういうことなの……。

なんせタイトルからしてビールジョッキで乾杯してる絵文字が含まれているくらいカジュアル(?)ですからね。ともあれ今回は筆者も大好きな銘柄「ブルームーン」を景気よく飲みながら執筆してまいりまs……駄目ですかそうですか。

白鶴酒造株式会社のWebサイトより引用。

ちなみにこのブルームーン、一時期日本国内で販売終了していたのですが、白鶴酒造株式会社のおかげで再び市場に復活したので筆者はもう同社に足を向けて寝られません。ありがとう白鶴酒造株式会社、本当にありがとう白鶴酒造株式会社。

なお補足すると、同社は本記事および本ゲームとは一切関係がなく、筆者が勝手に崇め奉っている次第であります(錯乱)

操作・設定・言語について

閑話休題。本作はキーボード&マウスならびにコントローラーに対応しています。実際にプレイした感覚では、どちらを使用しても大きな違いはありませんでした。お好みで選択するとよいでしょう。その他設定項目については、グラフィック、サウンドともにオーソドックスなものが並びます。

なお言語については現時点においても日本語に対応済み。機械翻訳のせいか、「SAVE」が「節約」と表記されるなど細かい部分で「ん?」となることが何度かありましたが、進行不能レベルで大きな支障はありませんでした。

本編開始

さあ始まりました『Tavern Manager Simulator 🍻』。後に伝説として名を轟かせる酒場がここに……と勢いづいたものの現状はご覧の有様。まずはこの廃墟のような状態をなんとかしなくてはなりません。

ここからはチュートリアルも兼ねて、各種操作やアクションを学んでいきます。

お掃除だ!

まずは掃除。床には割れた瓶などゴミが散乱しているので、拾い集めて処分していきます。次に、液体や足跡などで汚れた箇所をモップで拭き取ります。ツール選択ホイールで、状況に応じた道具を使い分けていきましょう。

拭いたそばから足跡をスタンプされた筆者。

ちなみに営業中の話になりますが……モップ掛けはお客様がお帰りになった後に行うと、1回の行程で済みます。せっかく綺麗にしたのに、食事を終えたお客様がまたベッタベタに足跡をつけてくれた時の怒りボルテージの溜まりっぷりですよ

やり場のない怒りに震えている筆者。

例えるなら、お洗濯を終えた直後に脱いだシャツをカゴに置かれた時のそれですし、ポケットにレシートが入ったままじゃないのよという時のあれです。

話を戻しまして、汚れた食器は、このように水と洗剤でじゃぶじゃぶして洗いましょう。水は徐々に減っていくので、井戸から汲み上げて適宜補充。

そう、意外と時間のかかるアクションなんですよこれ。

綺麗になった食器は、ストックとしてまた店頭に戻されるので、可能であれば小まめに水を足して洗っておくことをおすすめします。

ドリンクを提供しようにも使用可能な食器が手元にない!ということはしばしば発生しますし、そんな時に限ってやってくる集団のお客様。時間のかかる行程は、小分けしてでも早め早めに終わらせておくのが効率化のコツ。

発注だ!

なんだか主婦(主夫)の家事テクニックみてえな具合になってきましたがともあれ、ある程度掃除を進めたところで、ひとまずは営業できる状態には回復できた店内。ここからはお客様に出す商品を発注して在庫を整えていきます。

とりあえずビール……じゃなかったとりあえずエール。まずはこちらをストックしてまいりましょう。自分の寝室に置かれた台帳にアクセスし発注をかけます。この台帳は、後述のアップグレードしかり、酒場を経営する上で必要な行動のあれこれを一括で行えるポータルサイト的な役割を担います。

発注後しばらくすると、店の裏側に荷馬車が到着。荷物を受け取り、棚にしまえば店頭で利用可能になります。このタイミングは好みによるかもしれませんが、なるべく複数のアイテムをまとめて一度に発注すると、より効率的な体感でした。単品をその都度発注すると、結局はトータルの待ち時間が伸びてしまい、他の進捗に支障が生じるんですよね。

なおテーブルなどの家具や、インテリアなどの小物は、受け取り後、このようにインベントリから実際の設置場所を決めることが可能。お客様の動きも想定しつつ、他のオブジェクトと干渉しないように設置していきましょう。

アップグレードだ!

画像は店舗レベル4と各種設備の最大強化を果たした筆者の図。

ところで、なんだか発注の選択肢がお寂しいですわね……と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが大丈夫。ゲーム開始直後はこんなもんです。店にはレベルが設定されており、デモ版では最大4レベルまでアップグレードが可能。レベルアップごとに新しい設備や内装、食材などがアンロックされていきます。

要求される各アップグレードの金額は理不尽に高額ということはなく、普通(?)にプレイしていれば割とすぐに貯金できました。個人的にはちょうどよく、遊びやすいデザインだと感じます。

実際に働いてみよう!

ともあれ、これで本作の大まかなシステムを学べたので早速お店を開けましょう。看板をくるりと回転させれば、再び回すまで24時間7日間ずっとオープンできちゃいます。しかも従業員はオーナーである筆者ひとりのみなので、労基署もびっくりな超過労働。人間の働き方ではない。

一体オンドリが何をしたというのか。

ちなみに酒場の看板は一部選択式のランダムでデザインを決めることができます。なんだか事故みてえな結果になることもあるのですが、もし気に入った名前が無ければ自分で日本語入力で変更可能だったり。

そんな中で引き当てた「酔っ払い、食いしん坊」という店名が、まさに言い得て妙で気に入ったのでこのまま使用しています。乾杯の声がそこかしこで響き、料理に舌鼓を打つお客様で賑わう……そんなお店にしていきたいところ。

ビールを注いでトレーに載せたらカウンターのお客様へハイどうぞ!

二人目もいらっしゃったのでこちらもハイどうぞ!

あらかじめビールを注いでストックしておくと、忙しくなっても滞りなく注文を受けることができるのでおすすめです。

もうこれ吐いてない?と言いたくなる汚れ方。

お客様が飲食を楽しんだ後は、代金と汚れた食器がテーブルに残されます。この代金がそのまま経営用の資金になるので手早く回収し、あとはテーブルをさっとふいて、汚れた食器を水桶に叩き込みます。

こういったアクションの一部はミニゲーム形式になっており、タイミングが要求されることがあります。

簡単な難易度とはいえ、トイレ掃除は3回連続成功で完了だったり、スープ調理はオブジェクトを自分の手で操作したりと結構時間がかかるものがチラホラあります。

それに加えて、一部アクションには前述の「井戸水を汲んで運ぶ」といった行程が間に挟まれることもあるため、どのアクションを優先するかという順位付けが自然と行われていきます。ここらへんのプレイを誘導するデザインはかなりグッドポイント。

客足がまばらな頃は、「完璧であるべし」と時間をかけて精度を求めていましたが、忙しくなってくると「とりあえず出すべし」と精度は後回しで急ぎアクションをこなしていく……すると、途中でビール、ソーセージ、スープが「作成後にストックできる」アイテムであることに気づいた筆者。

そこからはあらかじめ飲食物をなるべく多めにストックすることで営業中のワークロードを減らせるよう時間を稼ぎ、それ以外のスキマ時間で掃除や食器洗い、薪割りなどのタスクをガンガン進めることで効率を向上させることができました。

しかしそんなところへやってくる物乞い。入口の真ん中に居座って金貨30枚を寄越せと言ってきます。

店内がお客様でごった返しているこの忙しいタイミングを狙いすましたかのように現れたこの人物。

筆者はちょうどフライパンを持っていたので右から左へ振り抜いt……

……たりすることはなく、普通に断って追い返しました。

こうしたNPCによる突発イベントはランダムで発生し、これ以外には飲水を求める旅行者などが現れたり。ビールを渡しても飲んでくれないので井戸水をぶっかけたら「GOOD!」と判定で、本当にお前はそれで良いのかと訝しむ筆者でした。


そんなこんなで2時間ちょっと遊んだら全てのコンテンツに触れたということで表示されたこちらの画面。翻訳が謎に伏せ字になっていたりと不穏な空気が漂いますが……。

ともあれ本作は、お仕事系シムにありがちな「遊ぶ要素がとっ散らかる」ということはなく、あくまで「手足を動かして働く」という一貫したコンセプトに基づいて練られたデザインのおかげで、全体的に手堅くまとまったプレイフィールでした。

記事執筆時点においては、まだまだコンテンツが制限された状態でしたが、ゲームにおける面白さの「核(コア)」となる部分は十分に味わえたと思います。製品版での仕上がりが今から楽しみですね。

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