「国民をナメてる」世耕氏への “対抗馬” 擁立反対の自民・森山氏に非難轟轟「党公認と大してかわらん」

自民を離党した世耕弘成前参院幹事長

自民党の政治資金パーティーの裏金事件で、2022年までの5年間で収支報告書への不記載額が1542万円にのぼった世耕弘成前参院幹事長。

4月4日、自民党が「離党勧告」の処分を下すと、世耕氏は同日、「国民にたいへん大きな政治不信を抱かせることになり、心より深くおわびしたい。政治的責任を取って自民党を離党することにした」と述べて離党。この処分で世耕氏は、「選挙はかなり苦しくなるだろう」(自民党職員)とみられていた。

「世耕氏は首相になることを夢見て、衆院への鞍替えを模索していました。無所属となったことで、その思いも霧消したと思われました。ところが、4月5日、関西テレビが『地元の有力者に、無所属でも衆院選に出ると伝えた』と報じました。

どうやら、この話は本人が否定したようですが、世耕氏はいま、衆院選鞍替えどころか、2025年夏の参院改選で再選すら危うい状況です。

参院和歌山選挙区は、わずか1議席。これまでは、親族が代々、近畿大学の理事長や学長を務めていること、祖父と伯父が国会議員だったことによる『世耕ブランド』があり、選挙は盤石でした。それで当選5回を重ねましたが、党からの支援が受けられなければ、厳しい戦いになるでしょう。今回の『裏金問題』は相当な逆風になっています」(政治担当記者)

こうしたなか、5月11日、自民党の森山裕総務会長は、2024年の参院選で和歌山選挙区に世耕氏の対抗馬を擁立すべきでないとの見方を示した。

「森山氏は世耕氏について『若いし、将来がある』と評し、『世耕さんの今までの実績を考え、今後も活躍を期待する意味からも、しかるべき対応があっていいのではないか。県連の判断に委ねるしかないが、賢明な判断をお願いしたい』と述べました。

森山氏は、2005年の郵政選挙で、民営化に反対したことで自民党の公認を得られず、自身に刺客候補を立てられた経験があります。そのため、『刺客を立てることが本当にいいのか』と考えているのです。

しかし、郵政選挙は政策の対立ですが、『裏金』は『事件』の疑いがあり、東京地検特捜部が捜査に乗り出したわけです。世耕氏は不起訴になりましたが、同一に語ることには無理な印象があります」(同)

Xでも非難轟々となっている。

《処罰したフリって事かい?》

《当選すれば「禊は済んだ」で元通り 国民をナメてるよね》

《実質的に党公認と大してかわらんじゃん こういうことやるから 政治家なんて信用出来んのだよ》

《これ、ほとぼり冷めたら復党させる気満々のやつ?》

どこまでも国民感情がわかっていない自民党である。

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