米国の比への中距離ミサイル配備に懸念 中国次官

 中国外務省の孫衛東外務次官はインドネシアの首都ジャカルタで現地時間10日午後、米国がフィリピンに中距離ミサイルシステムを配備したことについて記者の質問に答えた。

 問:米国は最近、フィリピンに中距離ミサイルシステムを配備した。こうしたやり方は地域の安全を著しく損なうものだが、中国は今回の東南アジア諸国連合(ASEAN)との高官協議の場で懸念を伝えたのか。

 答:米国のやり方は歴史に著しく逆行し、地域諸国の安全を著しく脅かし、地域の平和と安定を著しく破壊しており、地域諸国人民の平和を求め、発展を図るという共通の願いに完全に背くものだ。

 中国は冷戦型の陣営対抗がこの地域で繰り返されることに断固反対し、地域諸国を覇権の手段、代理人とすることに断固反対する。今回の高官協議時に、私は中国側の厳正な懸念を明確に示した。中国はASEANが戦略的自主性を強めるのを支持するものであり、地域諸国とともに、共同協議・建設・享受のアジア安全保障の道を歩むことを堅持し、地域の平和と安定を揺るぎなく守っていきたい。

 11日の中国外務省サイトが伝えた。〔東京5月11日発中国通信〕

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