国道脇の斜面が崩落 電線や電柱を巻き込み、復旧の見通し立たず 島根県江津市の国道261号が全面通行止めに

道路脇の斜面が崩落した国道261号=13日午後3時47分、江津市桜江町谷住郷

 13日午後2時40分ごろ、江津市桜江町谷住郷、国道261号道路脇の斜面が崩落しているのを車で通りがかった男性が見つけて110番した。道路を管理する島根県浜田県土整備事務所は同日午後3時に全面通行止めとした。片側通行の開始を含め、復旧の見通しは立っていない。けが人はいなかった。

 国道261号は、江津市と島根県川本、邑南両町を結ぶ幹線道路。崩落現場付近の1日当たり通行量は約2400台ある。

 同事務所によると、高さ約15メートル、幅約10メートルにわたって斜面が崩落。土砂や岩が落石防止の防護網を破り、片側1車線の道路の上下線とも幅約10メートルにわたってふさいだ。

 現場は桜江大橋の南東約1キロの江の川沿い。大型車は県道温泉津川本線など大幅な迂回(うかい)を強いられる。普通車は江の川対岸の市道を通行できるが、道幅が狭い。石見交通が運行するバス路線「江津川本線」(1日12便)は当面の間、運休する。

 電線や電柱を巻き込んでいるが、13日午後7時時点で停電や通信障害は発生していない。同事務所の荒木伸次統括調整監は「断線被害を起こすことなく、一日も早く復旧させたい」と話した。

 気象庁によると、江津市桜江町の12~13日の総降水量は44.5ミリだった。

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