Q. やる気が出ません。五月病を早く治す方法はありますか?【心理カウンセラーが回答】

「やる気が出ない」「疲れが取れない」などの心身の不調が連休明けから出ている場合、いわゆる「五月病」の可能性もあります。「五月病から早く抜け出したい」という焦りは禁物。乗り越えるためのポイントをお答えします。

Q. 転職したてですが、連休明けから無気力になってしまいました

Q. 「4月に転職をして毎日張り合いがあったのですが、連休が明ける頃から何だか疲れがとれず、急に気力がなくなってしまいました。 新しい仕事にも、ふと『自分がこれをやって意味があるのかな?』と考えてしまい、空しくなります。ただの五月病だとしたら、早く治す方法はありますか?」

A. 五月病は焦らず・悲観せず、おおらかに構えていきましょう

「五月病」は誰でもなる可能性がある心の不調ですが、特に4月に大きな環境変化があった人は、陥りやすい傾向があります。 五月病かもしれないと感じる不調がある場合、「早く治したい!」「急いで元気を出さないと」と焦るのは逆効果。 「4月に頑張った分、その反動でちょっと疲れが出たんだな」と考え、夜や休日にはしっかりと休養を取りながら、無理のない範囲でいつも通りの毎日の生活を重ねていきましょう。 それでも、「五月病を治したい」と焦りを感じてしまうとき、大切にしていただきたいポイントは次の5つです。 ・「五月病」は自然によくなる、とおおらかに考えること ・今は、目の前の「やるべきこと」だけできれば十分と考える ・睡眠と食事のリズムはできるかぎり一定にキープする ・不満は溜め込まずに、誰かに聞いてもらう ・目標は必ず見えてくるので、「焦らない・悲観しない」 悲観せず、まずは目の前のことからコツコツと取り組んでいけば、いずれ前向きな気持ちに戻れます。今は焦らず、「日々を淡々と重ねていくこと」を大切にしましょう。 一方で、心身の不調が続いていたり、明らかに状態が悪化したりしてしまった場合、より深刻な心のトラブルに移行している可能性もあります。その場合は、一度、心の専門医に相談することをおすすめします。

大美賀 直子プロフィール

公認心理師、精神保健福祉士、産業カウンセラー、キャリアコンサルタントの資格を持つメンタルケア・コンサルタント。ストレスマネジメントやメンタルケアに関する著書・監修多数。カウンセラー、コラムニスト、セミナー講師として活動しながら、現代人を悩ませるストレスに関する基礎知識と対処法について幅広く情報発信を行っている。 (文:大美賀 直子(公認心理師))

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