次世代戦闘機・KF-21との”バトンタッチ”演出も! 韓国空軍、F-4Eの告別飛行実施

韓国空軍 F-4E 告別飛行の様子

韓国空軍は、2024年6月をもって退役するF-4E戦闘機の告別飛行を、韓国各地の上空で5月9日に実施しました。

告別飛行を行ったのは水原空軍基地に駐留する第153戦闘飛行大隊所属のF-4E 4機。この4機編隊は、韓国で最初に配備されたF-4D 5機の名称にちなみ「必勝編隊」と名付けられました。このうち1機には旧塗装であるジャングル迷彩が、2機には機体横にハングルで「国民の手から国民の心に 1969-2024」というメッセージが描かれています。

© KFN韓国空軍 F-4E 告別飛行の様子

4機は離陸後、映像撮影のために合流した2機のF-15K戦闘機と共に、韓国空軍のF-4にゆかりのある空域を飛行。途中、アメリカから供与されたF-4Dの引き渡し式が行われ、「ファントムの故郷」とも呼ばれている大邱基地にて給油を行っています。

給油後、6機は韓国航空宇宙産業(KAI)の本拠地である韓国東南部・泗川(サチョン)上空を飛行。その際、KAIが開発する次世代戦闘機・KF-21 ポラメも合流し、新旧戦闘機のコラボが実現しました。飛行中、F-4Eがフレアを焚きつつKF-21がブレイク(散開)していくという、2機種の“バトンタッチ”を象徴するかのような演出も行われています。

© KFN韓国空軍 F-4E 告別飛行の様子 © FlyTeam H-60s Spotterさん水原飛行場 2024年4月27日撮影 マクドネル・ダグラス F-4E ファントムII 大韓民国空軍

告別飛行は3時間にわたり実施され、4機は無事に水原基地に帰還。飛行の様子は、韓国国防広報院(KFN)の公式YouTubeチャンネルにアップロードされています。

F-4シリーズは世界各地で退役が進んでおり、運用国も残りわずかに。日本でも航空自衛隊がF-4EJ、EJ改、RF-4E、EJを運用していましたが、2021年3月をもって全機が退役しています。

© FlyTeam ちゅういちさん入間飛行場 2020年11月30日撮影 07-8436 三菱 F-4EJ改 ファントムII 航空自衛隊

© FlyTeam