5年ぶりのストフェスに21万人が熱狂、コスプレを振り返る

電気街「でんでんタウン」(大阪市浪速区)を会場におこなわれる国内最大規模コスプレイベント『日本橋ストリートフェスタ』(通称ストフェス)。

『日本橋ストリートフェスタ2024』の様子(5月12日・大阪市浪速区)写真/バンリ

5年ぶりの開催となった5月12日、復活したストフェスに参加しようと全国からコスプレイヤーたちが集結。メイン会場の堺筋(日本橋筋商店街)は歩行者天国となり、コスプレイヤーとカメラマンたちで大いに賑わっていた。日本橋ストリートフェスタ運営委員会によると、約21万人の来場者数だったという。

■『ちいかわ』や『ダンジョン飯』、5年前との違いも

前回のストフェスは2019年。約5年ぶりの開催ということで、『ちいかわ』や『ねこに転生したおじさん』、『鬼滅の刃』など、この数年で人気に火が着いたコンテンツのコスプレが増えたことが大きな特徴だ。

『ねこに転生したおじさん』のプンちゃん(ぬいぐるみ)とおじさん(5月12日開催『日本橋ストリートフェスタ2024にて』)写真/バンリ

また、2024年の話題作としては、今年3月までTVアニメが放送されていた『葬送のフリーレン』や、1月から放送を開始したばかりの『ダンジョン飯』のコスプレイヤーが非常に多かった印象。いずれもファンタジーかつパーティーが登場する作品ということでグループ参加も多く、キャラクターが集結すると歓声が上がっていた。

左から『葬送のフリーレン』のシュタルク、フリーレン、アウラ、フェルンのコスプレ(5月12日開催『日本橋ストリートフェスタ2024にて』)写真/バンリ

左は『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』のジェイコブ・コワルスキーとクイニー・ゴールドスタイン、右は『ダンジョン飯』のパーティー(5月12日・大阪市浪速区)写真/バンリ

その一方、『涼宮ハルヒ』シリーズや『東方Project』、『艦隊これくしょん』といったお馴染みのコスプレも多く、根強い人気がうかがえた。

ジャンプ作品の人気は変わらず

さらに国民的作品『DRAGON BALL』や『ONE PIECE』の人気は絶大で、海外からのコスプレイヤーも多く見受けられた。また、今年3月に『DRAGON BALL』の作者・鳥山明氏が逝去したことを受け、追悼の思いを込め同作の主人公・悟空のコスプレをする参加者も。

左は漫画家・鳥山明氏、右の2人は揃って『DRAGON BALL』の孫悟空姿で参加。会場で自撮りをする様子(5月12日開催『日本橋ストリートフェスタ2024にて』)写真/バンリ

同じく『週刊少年ジャンプ』の作品では、登場人物のヒーローコスチュームが多彩な『僕のヒーローアカデミア』のコスプレイヤーも多数。なかでも「敵と間違えられてお茶子に浮かされるギャングオルカ」というタイトルで作中のワンシーンを再現していたグループは、巧みなギミックに驚きの声も上がっていた。

『僕のヒーローアカデミア』のワンシーンを再現(5月12日開催『日本橋ストリートフェスタ2024にて』)写真/バンリ

コスプレ衣装でゴミ拾いする姿も

コスプレブースはなんばパークス近くの「なんばカーニバルモール」や「オタロード」内の特設ブース「ストフェス広場」にも設けられ、写真撮影が盛んにおこなわれていた。なかには、カメラマンたちがサークル状になってシャッターを切るほどの注目を集めるコスプレイヤーも。

左は会場の清掃活動に取り組む『ルパン三世』の次元大介、スマホをチェックするパーマン(5月12日開催『日本橋ストリートフェスタ2024にて』)写真/バンリ

堺筋では、交通規制が解除される時間が近づくと有志の参加者による「クリーンアップパレード」を実施。コスプレ衣装のままゴミ拾いをおこなう姿が各所でみられ、来年以降もストフェスを継続させたいという参加者たちの思いが感じられた。

通り過ぎる人々が思わず二度見していた『Dr.スランプアラレちゃん』のアラレちゃん(左)、『マグマ大使』のコスプレ。これまで何度もストフェスに参加したというベテランコスプレイヤーだ(5月12日開催『日本橋ストリートフェスタ2024にて』)写真/バンリ

取材・文/つちだ四郎 写真/バンリ

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