『ジョーズ』スーザン・バックリニーが死去、享年77歳

『ジョーズ』などで知られた米女優兼スタントウーマンのスーザン・バックリニーが死去した。77歳だった。スティーブン・スピルバーグ監督による同1975年作のオープニングシーンで、夜の海でサメの最初の犠牲となる女性の役を演じたことで知られるスーザンが、11日(土)カリフォルニア州の自宅で息を引き取ったことを故人のエージェントが明らかにした。

ザ・デイリー・ジョーズに「心からの悲しみと共に我々の愛するスーザンが、今朝亡くなったことをお伝えします。お悔みの言葉を寄せてくださった皆さまに感謝いたします。この困難な時に遺族のプライバシーを尊重していただけますようお願いいたします」と話している。

3人の男性がニューイングランドの小さな町を脅かしている人食いサメ退治に乗り出す姿を描いた『ジョーズ』でスーザンと共演したジェフリー・クレイマーは「スーザンは親切で愛に溢れた魂の持ち主でした。『ジョーズ』コミュニティは、彼女の死を心から惜しむことでしょう。彼女は私たちの心の特別な場所にいるのです!」と追悼の言葉を語っている。

スピルバーグは、『ジョーズ』の撮影では、「激しい揺さぶり」に耐える必要があることから女優ではなく、訓練を積んだスタントウーマンを探していたとして、昨年出版された『スピルバーグ:ザ・ファースト・テン・イヤーズ』の中で、「俳優に、それをしてほしくなかった。私はスタントパーソンを探していた。水中の動きに長けていて、ウォーターバレエができ、私が想像するところの激しい揺さぶりに耐えられる人を必要としていたからね」「だからスタント部に行って彼女を見つけたんだ。スーザンはその挑戦に意欲を見せてくれたよ」と振り返っていた。

元水泳選手だったスーザンは、『ジョーズ』で映画デビューを果たした後、『1941』や『アニマル大戦争』といった映画に出演したほか、1977年には英アダルト誌「メイフェア」の表紙にヌード姿で登場、そして1982年の『俺たち賞金稼ぎ!!フォール・ガイ』への出演を最後に引退した後は『ジョーズ』コンベンションでファンとの交流を続けていた。

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