【新日本・BOSJ】開幕2連勝のKUSHIDA ジュニア制圧後に〝ウガンダ進出〟の野望

勝ち名乗りを上げるKUSHIDA。左はケビン・ナイト

新日本プロレスジュニアの祭典「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア(BOSJ)」Bブロック公式戦(13日、後楽園ホール)で、KUSHIDA(41)がIWGPジュニアヘビー級王者SHO(34)を撃破し開幕2連勝を飾った。7年ぶり3度目の優勝、そして2019年1月に失って以来のIWGPジュニア奪取に向け、独自路線の野望を披露。まさかのアフリカ・ウガンダ進出まで見据えている。

セコンド介入をはじめとした反則を駆使したSHOから、クロスアーム式ジャックナイフエビ固めで3カウント。技ありの逆転勝利を収めた。

今大会は左肩負傷で欠場のYOHに代わっての緊急出撃だったが、準備は整っていた。1月から米TNAとの2団体所属選手になり、今年だけで米国、カナダ、フランス、英国、オーストラリア、日本の6か国で試合に出場。「状態的には優勝した2015年、17年よりベストだと思ってます。1年前より進化を見せられるんじゃないかな」と自信をのぞかせる。

これで過去4度優勝の高橋ヒロム、そして現王者のSHOと優勝候補を連破。絶好発進のKUSHIDAが狙うのは、もちろんBOSJ制覇とIWGPジュニア戴冠だ。

「高くて分厚い壁というのはヒロムと(エル)デスぺ(ラード)に任せて。あんなに責任感はないですから、私は。あの2人がいるからこそのびのびやれるという。自由にやる海外放浪おじさんみたいな感じで、面倒くさい壁にはなれるかな」とひょうひょうと独特な理想の王者像を明かした。

自由に海外の空気を吸うことをライフワークとする男ならではのビジョンもある。「新日本プロレスという会社は、世界に誇れる企業になれると思うんです。米国大会はもちろん重要だし、辻(陽太)君が言ってるアジアに向けてっていうのも大賛成。そういうところで世界に名前を売ってきたKUSHIDAの役割がまだまだあると思います」と豪語する。

さらに「このキャリアでIWGPジュニアを取ったら、また違う光景が広がってくるかなと。やったことない国でもやりたいですよね。ウガンダとか面白そうじゃないですか」。ノーリングで土の上で戦う映像がSNS上で話題を呼んだウガンダの団体「SGW」にまで興味を示した。

リザーバーから頂点へ。世界を旅するKUSHIDAが復権を果たす。

© 株式会社東京スポーツ新聞社