AI、世界の雇用に影響 「津波」のよう=IMF専務理事

[チューリヒ 13日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)のゲオルギエワ専務理事は13日、人工知能(AI)が「津波」のように世界の労働市場を襲っているという認識を示した。

ゲオルギエワ氏はチューリヒで開催されたイベントで、AIが今後2年間で先進国の雇用の60%、世界の雇用の40%に影響を与える公算が大きいと指摘。「人々や企業が備える時間はほとんど残されていない」とし、「うまく管理できれば生産性は飛躍的に向上する可能性がある。しかし、誤情報の増幅に加え、社会の不平等が拡大する恐れもある」と述べた。

世界の経済情勢については、コロナ禍やウクライナでの戦争に言及し、衝撃を受けやすい状況になっていると述べた。同時に、気候変動など、一段の衝撃を想定していたものの、経済は引き続き極めて強靭とし、「昨年時点では大半の国が景気後退に陥るの可能性が懸念されていたが、具現化しなかった」と述べた。インフレについても、「ほぼ全ての地域で鈍化傾向にある」とした。

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