全体しなりで身を任せる 『オリジナル』 先がしなっても左に行かない 『JOY365』 HS50m/sで叩いても暴れない

AutoFlexといえば、昨今トレンドとなっている軽柔シャフトの先駆者的存在のシャフト。振動数的には柔らかいのだが、驚異的なしなり戻りが「軽速」と表現できる。そのAutoFlexシャフトの『オリジナルモデル』に加え、強烈なしなり戻りで〝走る〟『JOY365』と、脅威のしなりを活かして〝叩く〟『Dream7』がラインアップ。その実力を常住充隆プロが検証する。

まずは動画で

『オリジナルモデル』試打「SF405」(40g台:レインボー)

全体がしなるから、小細工が必要ないシャフトに身を任せて飛ばせる

autoflex

常住 カラーがレインボーで鮮やかでイイですね。ただ、ワッグルするとしなりがハンパないですね。これはちょっとワッグルした感じからは、どのような弾道になるのか想像がつかないですね。

打ってみると、ワッグルした時に感じたヘッドの走るイメージで打ち出し角が高くなりすぎると予想したんですが、打ち出し角は11.6度、スピン量も2120rpmと低スピン。思っていた球筋ではないですね。

シャフトの挙動としては、シャフト全体がしなるイメージで、タイミングとしてはスイングで小細工をしないで、シャフトに身を任せて振ると自然と結果が出るシャフトですね。

それに加え、全体がしなるので、間(タメ)を作る意識が芽生えます。その意味では、打ち急がないことにつながるので、タイミングをとることが苦手なゴルファーには『オリジナルモデル』がオススメだと思います。

AutoFlex『オリジナルモデル』試打データ(「SF405」、40g台)## AutoFlex『JOY365』試打「SF405」(40g台:ピンク)

先端の驚異的な走りでも左に行かない低スピンで飛ぶ『JOY365』

常住 ワッグルした感じは、『オリジナルモデル』より『JOY365』は先端のしなり方が強い、ヘッドが動く、走る印象ですね。

打ってみると想像通りでシャフト先端部のしなり戻り感が非常に強い。その意味で、もっと身体のライン(左)に打ち出すようなイメージを打っている最中に感じますが、意外と行きませんでしたね。

打ち出しの感じ、弾道はイメージとは違うのですが、非常に低スピンでボールが前へ行きます。結果として飛距離も稼いでいますね。

それと、やはり先端部分の疾走感、切り返しからインパクトに向けての先端部のしなり戻りが強く、ヘッドがビュッって走ります。想定できるゴルファーとしては振り遅れるゴルファー。球を拾ってくれると思います。

AutoFlex『JOY365』試打データ(「SF405」、40g台)## AutoFlex『Dream7』試打「SF405」(40g台:オレンジ)

「SF405」でもHS50 m/sで叩けるしっかりしたイメージの『Dream7』

常住 ワッグルした感じは、『オリジナルモデル』『JOY365』と比べて、『Dream7』はしっかりしたフィーリングです。

叩けるシャフトという触れ込みだったので吹けるイメージがあったので、少し上から外からヘッドを入れるイメージでスイングをしてみましたが、スピン量は2613rpm と少し多めです。しかし、305ヤード飛んでいますので、HS50 m/s近くのHSでも「SF405」の40g台の重量帯、フレックスは十分叩けるシャフトだと思います。

そして叩いても左に行かないのは、オートフレックス全体の印象で、その中でも一番叩きにいっても暴れないシャフトだと思います。

AutoFlex『Dream7』試打データ(「SF405」、40g台)## 総評

常住 3タイプは全然違いますね。『オリジナルモデル』は全体がしなるので、切り返しで力が入るゴルファーに最適で、シャフトの動きに合わせてゆっくり150ヤードから打ち始めるなど、練習と本番で使えるシャフト。『JOY365』は、インパクト直前でのしなり戻りが驚異的に速い。リストを使うゴルファーにはしなり戻りの場所がわかるので、タイミングが取りやすいシャフト。『Dream7』は、シャフト全体が捩れながら動いていきます。イメージは、シャフトの周りに太い渦巻きがあって、それが動いている感じです。なので、しっかり叩いていっても、HSが50 m/sあっても静かに動くので、結果的にシャフトが暴れない。

全体的にはトルクを感じるシャフトなので、ドライバーの弾道が低いゴルファーにはマッチするのがAutoFlexだと思います。

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