「スタジアムでの暴力行為はマイナス要素」JFAの宮本恒靖会長が思案する“Jリーグの今後の在り方”

日本は週末に娯楽が多い国だ。そんな環境下でJリーグの試合会場により多くの方々が足を運んでもらうためのアイデアはあるのか。日本サッカー協会の宮本恒靖会長に訊いてみた。

「これも一朝一夕でできることではありません。ただ、Jリーグを観に来てくれるお客さんの平均年齢が少し高くなっているのは事実で、若い世代もどんどん仲間になってほしいです。Jリーグも色々トライしていますが、スタジアムでの暴力行為はマイナス要素だと思います。

そういうものがない日本のサッカー界、Jリーグをこれからもしっかり作らなくてはいけませんし、そうなることでみんなが観に来られる、観に行きたいと思うようなコンテンツにつながると信じています」

暴力のないスタジアム。それが集客アップに向けて間違いなくポイントのひとつになる。子どもや高齢者がより安心してスタジアムに行けるような環境になれば、サポーターの年齢層も広がるはずだ。

「自分がオーストリアでプレーをしていた時も、親子3世代が毎週末、ミサに行くように、当然の行為のように、スタジアムに行っていると感じました。その背景には歴史的な積み重ねがあるはずですし、クラブを愛する、クラブにいる選手を応援する構図がハッキリしています」

親子3世代が毎週末、スタジアムに行く。それが現実のものとなれば、日本人にとってサッカーはより身近なスポーツになる。

取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)

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