福井県に1点21000円以上の自販機が登場…ふるさと納税で「若狭牛」、焼き肉用としゃぶしゃぶ用

トレタスに設置されたふるさと納税自販機=福井県福井市高柳2丁目

 福井県福井市は、同市高柳2丁目にオープンした農畜産物販売拠点「トレタス」にふるさと納税自販機を導入した。観光需要を見込み、福井市外から訪れた人向けに現地で決済できるふるさと納税の強化を図る。福井市ふるさと納税推進室によると、県内での同自販機設置は初。

 観光客が実際に見て気に入った特産品を返礼品として受け取れるようにすることで、利用拡大を図るのが狙い。自販機はIoT(モノのインターネット)を活用しており、全国的にゴルフ場やホテルなどで設置が進んでいるという。JA県経済連が1台を設置し、市が運営する。

 自販機では現在、トレタス内でも販売する若狭牛を取り扱っている。焼き肉用としゃぶしゃぶ用で、寄付金額は500グラムで2万1千円か、1キロで4万2千円。5種類のみだが、今後商品の種類や数を含め、さらに充実を図っていく。

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 気に入った商品をタッチパネルで選択し、運転免許証かマイナンバーカードを専用機器にセット。専用端末を使いクレジットカードで支払う。後日、入力した住所に返礼品と寄付金受領証明書などが届く。

 市は現金決済型のふるさと納税の手段を拡充していく考え。同室の担当者は福井市民は返礼品がもらえないことに注意を促しつつ「新しい取り組みで福井の魅力を伝え、ファンを増やしていきたい」と話した。

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