大阪府茨木市/茨木駅西口駅前整備基本計画などで骨子案、24年度にも計画策定へ

大阪府茨木市は10日、茨木市駅前周辺整備基本計画協議会(会長・久隆浩近畿大学教授)の2024年度第1回会合を開き、「JR茨木駅西口駅前周辺整備基本計画」「阪急茨木市駅西口駅前周辺整備基本計画」の骨子案を示した。今後3回の会合と一般意見募集を予定し、24年度中にも基本計画を策定する見通し。
JR茨木駅と阪急茨木市駅周辺は1970年の日本万国博覧会(大阪万博)に併せて整備され、駅前広場や道路、駅前ビルの耐震性不足・老朽化などが課題となっている。このため、JR茨木駅西口周辺の2・5ヘクタールと阪急茨木市駅西口周辺の1・6ヘクタールを対象に、両駅前の再整備の基本的な方向性と目指す将来像を市民と共有し、官民が連携してまちづくりを推進していくために基本計画の策定を進めている。
市はJR茨木駅と阪急茨木市駅の駅前地区を「コア」とし、両駅の中間にある市役所・中央公園(駅前3、4)などを「パーク」に位置付ける。両駅を「モール」でつなぐ「2コア1パーク&モール」の都市構造実現に向けて、計画を進めている。
JR茨木駅周辺の整備コンセプトは「“ソト”とのつながりの拠点~ヒト・コト・モノがつながる『駅まち空間』へ~」とし、既存商店街など周辺エリアとのつながりを踏まえ、駅前に必要な都市機能を導入するとともに、多様な活動・滞在を創出するため交流拠点となる広場を整備する。駅前広場の利便性向上と交通の円滑化を図るため、バスやタクシー、一般車の交通機能を再配置・整備する。
阪急茨木市駅周辺は「“ウチ”とのつながりの拠点~人中心の居心地の良いまちなかへの起点~」を整備コンセプトとし、中心市街地方向への動線を確保し周辺地域への移動の円滑化を図る。駅前ビルの「ソシオ1茨木ビル」(永代町5)と「ソシオ2永代ビル」(同4)は低層部の商業機能とオープンスペースを充実させ、公共空間へのにぎわいの浸透を促すとともに、災害時に市民や駅利用者が安全に過ごすことのできる防災空間を確保する。

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