爪のお手入れは、ねこにとって欠かせないケアのひとつ。しかし、爪とぎではなく壁や家具などで爪をといでしまい、頭を悩ませる飼い主さんもいるでしょう。どうすれば愛猫が爪とぎで爪をといでくれるのか考えた末、ある飼い主さんは自らレクチャーすることに。その様子を収めた動画がX(ツイッター)で話題になっています。飼い主さんに詳しいお話を伺いました。
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爪とぎを教えてもらうも理解が追いつかないねこ
「夫が爪とぎ教えてたけど、それでいいんか……?」
そんなコメントが添えられた動画には、飼い主さんの配偶者さんに後ろから両手を支えられ、爪とぎに手を当てるねこが映っています。
配偶者さんが爪とぎにねこの手を左右交互に滑らせるも、ねこは抵抗することもなくされるがまま。爪を出してとぐ気配もありません。ねこはどうすればいいのかわからず、「私は何をされているのでしょうか……」とでもいいたげに上目遣いで配偶者さんを見上げます。
この様子がX(ツイッター)で公開されると、3.4万件もの“いいね”を集めました。リプライ(返信)には「最後の顔かわいすぎ」「ずっと見ていられる」「爪とぎに見せかけた至福の肉球マッサージでは?(パパさんが)」などの声が。また、「私もこうやって教えました。爪をにゅっと出してガリガリと引っかかりを感じたらバリバリし出したので褒める。それで覚えてくれました」「うちの子もそんな感じで教えたら覚えました! 自分以外にやってる人がいたとはww」と、同じ教え方での成功体験も寄せられています。
なかなか承諾してくれなかった配偶者さんがメロメロに
配偶者さんに爪とぎを教えてもらっていたのは、1歳のブリティッシュショートヘア、「ルル」ちゃん。温厚で優しい性格の女の子です。
長年、ねことの暮らしに憧れていたという飼い主さん。配偶者さんにねこのお迎えを相談するも、おうちが新築だったこともあり、なかなか同意を得られなかったといいます。そんなある日、運命的にルルちゃんと出会いました。
「『この子なら……!』と夫が乗り気になってくれて。私も『この子がいい!』と思ったので、すぐに一緒に暮らすことを決めました」
優しい飼い主さんにたくさんの愛情を注がれ、すくすくと成長したルルちゃん。嫌なことがあっても威嚇などはせず、「手足を使って遠ざけるなど、誰も傷つけない方法で意思表示ができる賢い子」になりました。そんなルルちゃんに、飼い主さんも配偶者さんもメロメロです。
「ルルちゃんは遊ぶのが大好きなので、おもちゃをくわえて持ってきてくれたときは愛おしくてたまらなくなります。また、共働きでお留守番の時間が長いからなのか、帰るとそばですりすりゴロゴロしてくれたり、後ろを追ってきてくれたり、甘えん坊なところが本当にかわいいなと思います」
爪とぎで爪をといでほしい配偶者さんが自らレクチャー
このように、とてもお利口なルルちゃんですが、飼い主さん夫婦が困っていたのが、ルルちゃんの爪とぎでした。専用の爪とぎはありますが、なぜかいつもソファでといでしまうそうです。
実は、話題の動画を撮影したとき、直前までソファで爪をといでいたのだとか。それを見かねた配偶者さんが、レクチャーを始めたといいます。爪とぎポールでの爪とぎ方法を優しく教えてもらうも、ルルちゃんは理解できなかったようです。
「この動画のあと、夫はすぐにルルちゃんを解放しました。ルルちゃんはそのままスタスタと何もなかったように歩いて去っていきました。何をされていたのかはよくわかっていない様子でした」
残念ながらレクチャーの成果はまだ表れず、ルルちゃんはその後もソファで爪をといでいるそうです。いつか、爪とぎで爪をとぐかわいらしい姿を見せてほしいですね。