トランプ氏が不倫口止め料支払いを個人的に指示、元顧問弁護士の証言

Luc Cohen Jack Queen

[ニューヨーク 13日 ロイター] - ニューヨーク州地裁が13日に開いたトランプ前米大統領の不倫口止め疑惑に絡む事件の公判で、トランプ氏の元顧問弁護士マイケル・コーエン氏(57)が、2016年の大統領選への影響を懸念していたトランプ氏が口止め料支払いを個人的に承認して指示した、と陪審団に証言した。

かつてトランプ氏の最も忠実な側近の一人だったコーエン氏は検察側の最重要証人として出廷。トランプ氏と不倫関係にあったとされる女性がタブロイド紙に情報の売り込みをしていることをつかんだコーエン氏に向かって「このままでは私は女性に嫌われる。選挙戦にとって大惨事になる」と告げた上で、口止め料支払いを命じたと明かした。

検察側は、大統領選後にトランプ氏がコーエン氏にこのお金を返すとともに、帳簿上は「法務費用」と偽って処理した罪を追及している。

トランプ氏の弁護団は、口止め料支払いは同氏の家族が嫌な思いをするのを防ぐためだったとも主張しているが、コーエン氏はトランプ氏が心配していたのは選挙戦への影響だけだったとこれを否定した。

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