茶摘みで見据える地域の未来 町の新規採用職員が茶園で研修 茶文化と農家の大変さを理解

茶園で新芽を摘み取る体験をする新採職員ら(京都府宇治田原奥山田)

 茶どころの京都府宇治田原町で、新規採用の町職員が茶摘みを体験する研修が、同町奥山田の茶園で行われた。7人の新採職員が長靴を履き腰にかごを付けて、山の斜面に青々と広がる茶畑に入り新芽を手摘みしていった。

 町特産の宇治茶は手摘みならではのうまみや繊細な味わいが魅力。一方で手摘み作業の人手不足などの課題も抱える。職員は茶の振興に携わる可能性もあり、茶文化へ理解を深めるため、研修に体験を取り入れている。

 参加した同町出身の山口拓朗さん(28)は「小学生のときに茶摘みをした際はただ楽しいだけだったが、改めて、地道で丁寧な作業を経て、お茶のおいしさが生まれると学んだ。何年も先の町を見据えて動ける職員になりたい」と話した。

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