偽ネットショップの痕跡をたどると中国・福州市に―仏メディア

2024年5月13日、仏RFIの中国語版サイトは、ネット上に存在するオンラインショップ詐欺についてその大部分が中国の組織によって運営されている可能性があると報じた。

2024年5月13日、仏国際放送局RFI(ラジオ・フランス・アンテルナショナル)の中国語版サイトは、ネット上に存在するオンラインショップ詐欺についてその大部分が中国の組織によって運営されている可能性があると報じた。

記事は、ドイツ紙ディー・ツァイトの報道を引用。現在ネット上には数千もの偽オンラインショップが出現し、スニーカー1足20ユーロ、他の場所では売り切れの化粧品、定価の10分の1のブランド品などのプロモーションで多くの利用者を誘導していると紹介した。

そして、商品をワンクリックするだけでカートに入り、住所やカード情報を入力するだけで簡単に購入手続きができる一方で「注文した製品は永遠に到着することはない。しかも代金は戻ってこないのである」と伝えている。

その上で、同紙などが実施した調査の結果、偽オンラインショップの背後には巨大な中国の犯罪組織が存在し、その詐欺ネットワークは史上最大規模である可能性があると指摘。犯罪組織の拠点は福建省福州市郊外にあるとみられ、7万6000ものドメイン名がこの組織によって使われているとしたほか、米国や欧州ではこの組織が仕掛けたオンラインショップ詐欺で85万人以上が被害を受け、被害総額は数百万ユーロに達すると紹介した。

記事は、この件について同紙が英紙ガーディアンや仏紙ル・モンドとともに真相究明に取り組んでいるとし、ドイツのITセキュリティ会社がこの件に関連して大量の個人の連絡先を含むデータが漏えいしていることを発見したと伝えた。(翻訳・編集/川尻)

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