演劇鑑賞の場届け「別府市民劇場」が20周年 25日に記念シンポジウム【大分県】

シンポジウムの準備を進める会員=別府市

 【別府】演劇鑑賞団体「別府市民劇場」が20周年を迎えた。地方では鑑賞機会が少ない上質な舞台芸術を味わうことを目的に市民有志が立ち上げた。25日午後2時から、市公会堂で記念シンポジウム(無料)を開く。

 市民劇場は6年間の準備期間を経て、2003年に発足。九州演劇鑑賞団体連絡会加盟後の第1回を上演した04年を起点に、今年を20周年の節目と位置づけている。

 九州・山口の他団体と協力しながら劇団を招くことで年間6本を上演。会員は舞台を楽しむだけでなく、会場運営に関わるなど劇団との一体感を味わっている。

 現在会員は541人。07年には千人を超えていたが、高齢化や新型コロナウイルスの影響などで減少。現在は安定した運営ができるよう会員600人以上を目標に掲げている。

 シンポジウムには歴代会員や舞台関係者が登壇する。会の発足や印象深かった舞台を振り返り、今後に向けて語り合う。

 甲斐繁事務局長(61)=日出町=は「コロナ禍を経験し、人と人とのつながりの大切さを実感した。会員同士が温かくつながり、劇団を迎える喜びを味わっている。これからも別府で珠玉の作品をみんなで鑑賞し続けたい」と話している。

<メモ>

 シンポジウムは無料。市民劇場に関心のある人なら誰でも参加できる。27日午後6時半からは文学座の公演「五十四の瞳」をビーコンプラザで開く。入会は随時で、入会金と月会費はいずれも2500円(大学生以下はいずれも1300円)。問い合わせは事務局(0977.21.6608)。 

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