【えほんのとびら】 No.253「ポップコーンをつくろうよ」

光村教育図書
作:トミー・デ・パオラ
訳:福本 友美子

 ポップコーンは、何千年も前からアメリカ先住民の間で作られ、その後世界中に広がっていった食べものです。

 この本では、ふたごの兄弟の一人が作り方を、もう一人が、この食べものにまつわる歴史や伝説を紹介してくれます。

 作り方は簡単。熱した厚手のふたつきなべに油を入れ、粒状のポップコーンを加えてふたをし、火加減を調整するだけ。なべの中ではじける音がしなくなったらできあがりです。

 ポップコーンがはじけるのは、熱することで粒の中の水分が蒸気となってふくらみ、皮を破るため。アメリカ先住民のあいだでは、粒の中に小さなあくまが住んでいて、熱くなるとあくまがおこって飛び出してくる、という言い伝えがあるそうです。

 また、かんかん照りのある日、ポップコーンが畑でそのままはじけてしまい、人々はふぶきがきたとかんちがいした、という昔話もあります。

 作者が知り合いから教わった「世界一おいしいポップコーンのつくりかた」も紹介してあるので、興味ある人は是非おためしあれ!

ぶどうの木代表 中村 佳恵

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