宿敵アシストを嫌い、負けを望むなど理解不能! トッテナム指揮官の考えはいたって単純「ただ勝とうとするだけじゃないのか?」

現地時間5月14日に開催される延期分のプレミアリーグ第34節で、5位のトッテナムは2位のマンチェスター・シティとホームで対戦する。このビッグマッチを前に、アンジェ・ポステコグルー監督が会見に出席し、“奇妙”なライバル関係について語った。英メディア『football.london』が伝えている。

トッテナムと、チャンピオンズリーグ出場圏内の4位アストン・ビラとの勝点差は5。残り2試合で逆転するためには、3連覇中の王者相手に勝利以外は許されない。ただ、シティを下せば、現在首位に立つ宿敵アーセナルの20年ぶりの優勝をアシストする形になってしまうため、感情としては複雑だ。

どうしたものかとファンの間で議論が巻き起こるなか、現地記者から「この試合に勝ってほしくないファンの割合」の話題を振られると、ポステコグルー監督は「ファンの割合?どういう意味だ? 何の割合? 50%? 20%? 1%? 分からないね」と怪訝そうに回答。そのうえで、「答えの分からない質問」に対し、自身の考えを次のように明かした。

「ファンの大多数は明日の夜に勝てないことを望んでいると? 私はそうは思わない。大多数のファンは、ホームゲームでいつもの雰囲気を作ってくれると思う。いずれにせよ、私たちには勝つためのフットボールの試合があり、それが私たちがやろうとしていることだ」

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また、「最大のライバルが勝利を望んでいる。このような立場になった経験はある?」と問われた際には、「スポーツについてそんな風に考えた経験はない」と断言した。

「シンプルな話だ。明日の夜にはフットボールの試合がある。ただ勝とうとするだけじゃないのか? 基本的な前提だよ。それでみんながどう感じるか、私はあまり気にしていない。どうでもいい」

元セルティックの指揮官は、「私はここ数年、セルティックとレンジャーズという世界最大のライバル関係の中にいた。ライバル関係を理解しているが、自分のチームの負けを望むなんて、決して理解できない。スポーツとはそういうものではない」とも言い放った。

とにかく負けを嫌う58歳に邪念は一切ない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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