クォン・ヘヒョのギター演奏シーンも ホン・サンス監督作『WALK UP』日本版予告編公開

6月28日に公開されるホン・サンス監督作『WALK UP』の日本版予告編と新場面写真が公開された。

本作は、ホン・サンス監督作品常連のクォン・ヘヒョを主演に迎え、都会の一角にたたずむ4階建てのアパートを舞台にした、芸術家たちの4章の物語。『小説家の映画』のイ・ヘヨンやソン・ソンミ、チョ・ユニらが脇を固めている。

著名な映画監督のビョンス(クォン・ヘヒョ)は、インテリア関係の仕事を志望する娘のジョンス(パク・ミソ)と一緒に、インテリアデザイナーとして活躍する旧友ヘオク(イ・ヘヨン)を訪ねる。3人は和やかに語り合い、ワインを酌み交わすが、仕事の連絡が入りビョンスはその場を離れることに。しかしビョンスが戻ってくると、そこには娘のジョンスの姿はなかった。アパートの階をひとつずつ上がるごとに、いつしか物語は4つの章へと枝分かれし、ビョンスと彼を取り巻く女性たちの人間模様は予測不能な方向へとねじれていく。

予告編は、ビョンスがジョンスと一緒に、ヘオクの所有するアパートを訪れる場面から始まる。ヘオクの案内で1階がレストラン、2階が料理教室、3階が賃貸住宅、4階が芸術家向けのアトリエ、地下がヘオクの作業場になっているアパートを見学するが、やがてアパートの各階でビョンスと、彼を取り巻く4人の女性たちとの4章の物語が幕を開ける。

ビョンスを演じるクォン・ヘヒョがギターで演奏するシーンも収められ、Netflixで配信されている『寄生獣 ―ザ・グレイ―』にも出演する、彼の意外な一面を垣間見ることができる。

あわせて公開された場面写真では、ジョンスやヘオク、ビョンスの熱烈なファンだというレストランの店主兼シェフのソニ、世話好きな不動産業者の女ジヨンらとビョンスがめぐり会い、親密な関係を育んでいく様子が切り取られている。

これまで10作品以上のホン・サンス監督作品に出演し、ほとんどの作品でホン・サンス監督の分身のような映画監督役を演じてきたクォン・ヘヒョ。出演者は撮影当日に初めて台本を受け取るという特異なホン・サンス監督の撮影スタイルについて、クォン・ヘヒョは「役作りのために特別なことはしていません。私にとって、ホン・サンス監督と一緒に映画を撮るということは、新しい旅に出るようなものです。何も準備しないのが一番なんです」とコメントしている。

(文=リアルサウンド編集部)

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