日光杉並木保全へオーナー制度 知事が証書手渡す

とちぎテレビ

栃木県が世界に誇る日光杉並木は、杉が植えられてから来年で400年を迎えます。貴重な遺産を後世に残そうと杉並木の保護活動に協力する企業に福田富一知事から感謝状などが贈られました。

日光杉並木街道は日本で唯一、国の特別史跡と特別天然記念物の二重指定を受けています。総延長は37キロと世界で最も長い並木道としてギネスブックに登録されています。

杉並木は日光東照宮が造営されたのと同じ時期の1625年から徳川家康の家臣だった松平正綱らがおよそ20年の歳月をかけて植えたもので来年で植栽から400年が経ちます。

世界に誇る貴重な文化遺産を守ろうと、個人や企業に杉の木を1本1千万円で購入してもらうのが「日光杉並木オーナー制度」です。

今回新たにオーナーになったのは道路などの測量を行う宇都宮市の東洋測量設計です。

1996年にこの制度が始まってから今回までにオーナーは350人以上で本数は565本にのぼります。

一方、一般家庭ごみの収集運搬などを行う宇都宮文化センターは20万円を寄付しました。

現在、杉並木の杉はおよそ1万2千本あり、自然災害や生育環境の悪化により、正式に台帳を作った1963年からおよそ4500本減少しています。県は、集めた資金を「栃木県日光杉並木街道保護基金」として運用し、樹勢回復などの保護活動に充てています。

この日は、日光杉並木の所有者で日光東照宮の稲葉久雄宮司も訪れ、福田富一知事とともに協力に感謝を伝えました。

日光杉並木は来年で植栽から400年を迎えることから県は今後、PRなどに力を入れていく方針です。

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