インドとイラン、港湾開発協定に調印 戦略的関係強化へ

[ニューデリー 13日 ロイター] - インドとイランは13日、イラン南部チャバハール港の開発・運営に関する10年間の協定に調印した。両国の戦略的関係強化につながる。

インドは、パキスタンのカラチ港やグワダル港を迂回してイランやアフガニスタン、中央アジア諸国へ物資を輸送する手段を確保するため、オマーン湾に面するチャバハール港の開発を進めてきたが、米国の対イラン制裁の影響で遅延していた。

イランを訪問したインドのソノワル港湾・海運・水路相は「チャバハール港の重要性は、インドとイランを結ぶ単なるパイプとしての役割を超えている。インドとアフガニスタン、中央アジア諸国を結ぶ重要な貿易大動脈としての役割を担っている」と強調し、「この連携は貿易の新たな道を開き、地域全体のサプライチェーン(供給網)の耐性を強化した」と述べた。

協定はインディアン・ポート・グローバル・リミテッド(IPGL)とイラン港湾海事局との間で結んだ。

イランのバズルパシュ道路交通・都市開発相は、IPGLが約1億2000万ドルを投資するほか、2億5000万ドルの融資を行うと述べた。

インドのジャイシャンカル外相は「チャバハール港に大規模な投資が行われる道が開ける」と語った。

© ロイター