簡単には見られないけど日本の象徴?難読漢字「鴇」はなんて読む?

日常生活で使う機会はほとんどないけれども、知っているとちょっと自慢できる難読漢字。漢検準一級を有するサンキュ!STYLEライターのdanngoさんがチョイスした、難読漢字をご紹介します。

知っていると自慢できる!?難読漢字クイズ

こんにちは、サンキュ!STYLEライターのdanngoです。漢検準一級を持つ私、テレビの難読漢字クイズではいつも夫に答えを教えています。

今回の漢字は、3つに分解するとわかりやすいですね。カタカナの「ヒ」のような部分の下に「十」のようなものがあり、その右に「鳥」の字があります。

右側に「鳥」がつくので、おそらく鳥類だろうという察しはつきますよね。ただ、ハトやカラスやスズメなどのように、どこでも見られる鳥ではないです。名前は多分、ほとんどの人が知っていますよ。

さて、なんと読むかわかりましたか?
正解を知りたい方は、もう少しスクロールしてみてくださいね。

正解は……

正解は「とき」でした!

水田などをえさ場とし、コウノトリに似た姿をしたトキ。実際にはペリカン目に分類されます。

赤い顔や長いくちばし、頭についた長い羽根(冠羽、かんう)が特徴。

江戸時代までは日本中のいたるところに生息していましたが、乱獲や自然環境の変化により野生のものが絶滅してしまいました。

現在は、中国で繁殖させた個体を佐渡島などで放鳥する取り組みがおこなわれています。

学名が「ニッポニアニッポン」で、日本の国鳥ではないものの「日本の鳥」というイメージが強いトキ。

実際には中国などにも生息していて日本の固有種ではありませんが、ラテン語の名をつけたオランダ人やドイツ人にとっては、日本ならではの鳥に見えたのでしょうね。

トキといえば「鴇色(ときいろ)」という色の名前の由来にもなっています。羽を広げると見える、黄みがかった淡いピンク色をさします。着物の色によく使われますよ。

羽が赤っぽいことから、トキは「朱鷺」や「桃花鳥」と書くこともあります。こちらのほうがわかりやすいですね。

というわけで、難読漢字クイズでした。いかがでしたか?ぜひご家族やお友達に「知ってる?」と聞いて自慢してみてくださいね。

◆記事を書いたのは・・・danngo
国語科教員免許と漢検準一級を持つ、アラフォーの専業主婦。二児の母で、子育て関連の記事を書くのが得意です。本を読むのが大好きですが、一度読み始めると家事がおろそかになってしまうのが悩み。子どもの遊び相手をすると本気になりすぎて怒られ、家事は手抜きになる一方です。甘いもの、日本の古いものをこよなく愛しています。

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