松下奈緒さん「美しい山と空に『ただいま』」映画「風の奏での君へ」ロケ地美作で舞台挨拶「NANA」「黒執事」の大谷健太郎監督とともに【岡山】

岡山県美作市を舞台に制作され、女優の松下奈緒さんが主演を務める映画「風の奏の君へ」が6月に全国公開されます。

メガホンをとったのは美作市出身で映画「NANA」なども手掛けた大谷健太郎監督。おととい(11日)開かれた試写会に訪れた監督と松下さんに、作品の見どころや岡山への思いを聞きました。

舞台あいさつに松下奈緒さんがやってきた!

おととい(11日)美作市で行われた映画「風の奏の君へ」の先行試写会です。すべてのシーンが美作市と津山市で撮影されたこの映画、会場には制作に携わった地元の人などおよそ100人が招待されました。

美作市出身の大谷健太郎監督と、主演を務める松下奈緒さんが会場を訪れ、舞台挨拶を行いました(【画像①】は舞台挨拶に臨む松下さん(右)と大谷監督(左))。

(主演 松下奈緒さん)
「毎日ロケ地に行くのにも、いろんな景色を見ながら行っていたんですけど、その風景って本当に変わっていなくて、きょうも美しい山と空が広がっていたので、『ただいま』という感じで」

(大谷健太郎監督)
「まずもう岡山から発信していくといいますか、そのためにきょうみなさんに思いを届けたいというか共有していきたいと思ってますんで」

オール美作・津山ロケ 原作はあさのあつこさん

(映画の音声)「私一生忘れない」

自身の死が迫っていることを知ったピアニスト(【画像②】ピアノを演奏する松下さん)が、ある理由から美作市を訪れ、かつての恋人と再会するストーリー。「生きることの価値」を問いかける複雑なテーマに挑んだ映画です。

大谷監督が、同じく美作市出身の作家・あさのあつこさんの小説をもとに脚本を執筆、ふるさとを盛り上げようと制作しました。

(大谷健太郎監督)
「この美作市の魅力を全国に伝えられたらいいいなって、そこからスタートしたんですけど、皆さんに見ていただけるような形になって本当に感無量といいますか、本当にあきらめず頑張ってきて良かったなって感じがします」

監督ゆかりのスポットなども、作品の中で美しく切り取られています。

(大谷健太郎監督)
「まず自分が通学していた道(【画像③】)で映画を撮るってまずないので、普通に考えても、自分自身撮っていても仕事をしているという感覚が無かったです」

「そういう思いでやっている分、それを松下さんもそうだし、感じ取っていただいて、周りの方が盛り上げてくれるというか、励ましてくれるというか、今までにない恵まれた環境といいますかね」

(松下奈緒さん)
「地元の方みたいだった」

(大谷健太郎監督)
「地元の人ですんで」(【画像④】は突っ込む大谷監督に笑う松下さん)

松下奈緒さん 岡山の印象は?

(松下奈緒さん)
「監督の愛情がこもっている作品だからこそ、それをちゃんと私達も受け取って、お芝居で応えたいって思える」

「今回それをすごく近くで感じられたというのは、この場所だったからこそ。それをより盛り上げて下さったなという感じがあったので、なんとしてでも応えたいという思いはずっと持ってやっていました」

映画には地元の人もエキストラで出演しています。

(松下奈緒さん)
「『これはこういうふうに作って、こういうふうにこの時期に茶摘みするんだよ』と。いろんなことを教えてくれて、みんな優しいんですよね」

「みなさんの力がないと出来なかったシーンってたくさんありますし、そこでやっぱりこの地で撮った作品なんだなって実感を、公開されることでこの町をもっと好きになっていただけるのかなと思うとすごく嬉しいですよね」

出演した市民は、映画の出来栄えに…。

(映画に出演した美作市民)
「感動しました。ちょっと涙が出そうな感じで」
「いつも見ている風景なんですけど、すばらしいなということを改めて感じました」
「この素晴らしい映画を通じて、美作市のことを全国の方に知っていただけたらなと思います」

スタッフと市民が思いを一つにして作った、域の魅力が詰まった作品です。

(大谷健太郎監督)
「本当に思った以上に手ごたえのある作品が作れて、その作品をぜひ岡山・香川の皆さんと共有したいというか受け止めていただいて、広めていっていただけるといいなと思っています」

映画「風の奏の君へ」は、6月7日から全国で公開されます。

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